和洋女子大学が包括連携協定を結んでいる浦安市が実施する「うらやす市民大学^※」の講座、「地域で支える子育て環境 ―全てのこどもが安心して育つことができる地域を創る―」全10回シリーズが終了しました。2025年10月18日～12月13日の期間に開催された本講座は、昨年度に引き続き、こども発達学科の矢藤誠慈郎教授がコーディネーターとなり、NPO法人児童虐待防止全国ネットワーク副理事長の髙祖常子氏、淑徳大学の外崎純恵専任講師、和洋女子大学の権泫珠教授、東洋大学の内田千春教授、を講師に迎えて実施されました。
2025年度の「うらやす市民大学」では、地域で支える子育て環境をテーマに、生活言語と学校言語の違いや特性、地域とのつながり、行政や国の取り組み、こども基本法などを多角的に学び、地域全体でこどもを支える視点の重要性について理解を深めました。
※うらやす市民大学：まちづくり活動を行うために必要な知識や技能を学び、市民自らが地域に貢献するまちづくりの担い手となり、活躍するための学びの場です。

<「地域で支える子育て環境ー全てのこどもが安心して育つことができる地域を創るー」の各回での学び>

第1・2回「地域で子育てを支える」

・「叩かない怒鳴らない」子育てを実現するために押さえておきたいポイント
・子育てを社会全体で支える意識の必要性

第3・4回「特別な支援が必要なこどもを地域で支える」

・障がいがあってもなくても、お互いを尊重する「共生社会」の実現
・共生社会をつくるために、地域でできることは何か

第5・6回「地域の力を活かしてこどもを支える」

・こどもの存在を理解し、受け止め、支えることの大切さ
・こどもが安心して過ごせる居場所づくりとしての「こども食堂」
・こども世代と高齢者世代が交流する「世代間交流」による相乗効果

第7・8回「外国にルーツを持つこどもを地域で支える」

・言語だけでなく文化・常識・宗教の違いなどを、支援する側が理解することの大切さ
・母語と日本語の両方の言語を学ぶ重要性
・こどもの成長を丁寧に見守る視点の大切さ

第9・10回「地域で支える子育て環境を創る」

・グループごとに学んだことをおさらいする
・各グループで出た学びのポイントを紹介する
・浦安市と国の取り組み
 

全10回の講座を振り返り、矢藤教授からは、「こどもを保護されるだけの存在としてではなく、一人の人間として尊重し、その声に耳を傾ける視点が重要であること、そして子育ては親だけの責任ではなく、地域や社会全体で支えていくべき課題であることを、改めて皆さんと共有できたことが大きな成果です」との言葉がありました。さらに、浦安市 市民経済部 市民大学校まちづくり活動プラザ 事務長・所長からの、「子育て講座を実施したことで、コミュニティを通じた新たなつながりが生まれました。また、行政にとっても、本講座を通じて課題が明確になったことは大きな成果です。特に、それぞれが持つ知識や地域での活動内容について、周知不足が課題として挙げられたことから、今後はそれらをより広く周知していきたいと考えています。異なる団体の方が別の団体の活動に参加することで、意見や視点が広がり、連携がより一層深まることを期待しています」との挨拶で、講座は終了しました。

昨年度に引き続き開催された「うらやす市民大学」の本シリーズは、2025年度で3回目の開催となり、浦安市からの要望を受けて、和洋女子大学 産官学・地域・生涯教育センターが企画し、矢藤誠慈郎教授がコーディネーターとなって実施されました。和洋女子大学の教員は受講生の皆さんから多くの刺激を受け、受講生の方々も地域で暮らす視点を改めて見つめ直す機会となるなど、双方にとって良い相乗効果が生まれた講座となりました。和洋女子大学 産官学・地域・生涯教育センターでは、今後も地域課題の解決や地域活性化に向け、自治体や地域社会との連携・協力を一層進めてまいります。

＜産官学・地域・生涯教育センター＞
和洋女子大学の産官学・地域・生涯教育センターは、地域連携に関する活動の企画・調整・運営および支援を行うことを目的として、2014年に設置されました。これまで、市川市との包括協定や企業との商品開発など、毎年、多くの分野で連携を行ってきました。地域連携センターでは、地域の方々に開かれた大学をめざして、さらに連携事業の拡大、充実に力を入れていきます。

●2025年度「うらやす市民大学」の日程と概要​はこちらから
●2025年度「うらやす市民大学」全10回講座
講座の様子 第1・2回目はこちらから
講座の様子 第5・6回目はこちらから
講座の様子 第7・8回目はこちらから

こども発達学科の学びについてはこちらから

入試相談・学校見学は随時受付中です！
詳細はこちらから