和洋女子大学|トピックス一覧

トピックス一覧 


Topics:卒業生の方へ

2020/03/18

卒業生・修了生の皆さんへ ~メッセージ~

【式辞】
2019年度 卒業生、修了生を祝して
―「あたりまえ」は「あたりまえ」ではない―

和洋女子大学
学長 岸田宏司

本日、ここに学位記授与式を迎えられた卒業生並びに修了生の皆さんに和洋女子大学の教職員を代表して心からお祝いを申し上げます。本来であれば学位記授与式において、私たち教職員は、卒業生、修了生のこれまでの努力を称賛し、皆さんを送り出すことを願っていました。皆さんも学友と共に卒業を祝い、お互いの努力を讃え合う予定でした。また、皆さんの成長した姿を式場でご家族や関係者、そして皆さんを指導してくださった教職員に披露するところでした。しかし、新型コロナウイルス、COVID-19(coronavirus disease 2019)の予期せぬ感染拡大により、重要な式典を中止せざるを得ない事態となりました。私たち教職員は残念でなりません。そして卒業生、修了生の無念はいかばかりかと心を痛めております。

この事態に遭遇し、私たちが生きていくうえで「あたりまえ」だと思っている社会は簡単に崩れることを再認識しました。私たちが自明のことだと思っている経済活動も、世界中の人と自然環境の両方のバランスで実現しており、あたりまえ、つまり自明のことではないのです。自分たちの日々の行動、たとえば、通学や通勤、スポーツジムでのトレーニングがウイルス感染を拡大する行為につながるとは想像もしていなかったでしょう。ひとつの社会に埋没してしまうと私たちは自分たちの生活が客観的に見えなくなります。時に全く異なる社会と比較して、自らの社会を映し出して検証することが大切です。たとえば、消費行動。消費は自分が稼いだお金をモノやサービスに交換するだけではなく、いつ、何を選び、どのような商品、サービスにお金を投じるかを自問する責任があります。購入しようとする商品やサービスは、適正な労働で製造された商品なのか、また、現在その商品が本当に必要なのか、を考える必要があります。風評に流された消費行動は社会を混乱させる要因にもなりえます。また、安く販売される製品は、安い賃金で製造されたために安価になっている商品かもしれません。消費する側の責任が生じるのです。消費する責任を自覚すれば、衛生品の買い占めや不当な賃金で製造された商品を購入する行為は起こりません。

私たちの社会はグローバル化することで効率よく、そして多くの経済的恩恵を受けることができるようになりました。しかし、COVID-19の感染拡大は、グローバル化社会の脆弱性を露見させる結果となりました。これから社会で活躍する卒業生、修了生の皆さんには、目の前にある社会の前提は崩れること、そして、自身の行為が社会を変える力を持っていることを認識して、人や自然環境に良い新しい社会を構築する役割を担ってほしいと願っています。

皆さんは、新しい社会の仕組みを生み出す「力」を大学・大学院の学びで十分に備えています。今、この時の記憶を大切に、皆さんがリーダーとしてその「力」を発揮して、これからの社会で活躍されることを心より期待しています。

2020年3月18日



【祝辞】
社会人としての評価

学校法人和洋学園
理事長 長坂健二郎

本日はご卒業、おめでとうございます。保護者、ご家族の方々も、このようにご立派に成人され、いよいよ社会人として第一歩を踏み出されるお嬢様のお姿をご覧になり、感無量ではないかと存じます。また卒業される皆さんも、新しい社会人として大いなる希望と、そしてほんの少しの不安を抱いておられる事でしょう。

さて、学生から社会人になると、多くの点で違いが現れて来ます。その一つに評価の問題があります。他人に評価されるのは好きではない、とお思いの方も多いかもしれませんが、人の住む社会では評価がつきものです。学生時代には一回限りの評価が中心でした。例えば入学試験、学期末試験、資格試験などがそうです。その試験に合格しないと、再挑戦するためには半年か一年待たされる事になります。言わば一発勝負ですから、当日、風邪などひくと大変な事になります。これに対して、社会での評価は原則として中長期積み上げ方式です。つまり、一人ひとりについて、日々の努力や実績をやや長い目で見て累計し、さらに、その人が所属するチームやグループ全体の成績などをも考慮に加えて総合的に判断します。例えば営業職の場合、単にその決算期の売り上げ・利益をどの位伸ばしたか、という単純なポイントだけでなく、次の期の成績向上に向けてどのような布石を打ったか、チームとしてどれ程、纏まった活動をしたか、顧客との関係強化はどの位進んだかなど、間接的、潜在的な業績向上ポイントも含め評価します。

皆さん方は試験前に山を張ったり、一夜漬けの準備をしたりした経験がおありの事と思いますが、社会へ出ると、評価の基準や期間がこのように学生時代と大きく変わりますので、その様なやり方は役に立ちません。その反面、学生時代の短期決戦型から長期戦型に変わるのですから、1回や2回の失敗など気にすることはありません。私なども若いうちは失敗ばかりしていましたが、決定的な事にはならず、むしろ失敗を通じて学ぶ事が多かったように思います。皆さんも失敗を恐れず、また他人の評価を気にし過ぎる事なく、しかし謙虚な気持ちで、着実に自分自身の向上を図るようにして下さい。社会では地道な努力が評価されるのです。

どうか皆さんは長い人生、決して焦ることなく、職場の先輩・上司の指導を素直に受け止め、日々精進して下さい。そうすれば、流石は和洋の卒業生という高い評価が得られるものと確信しています。本日、卒業される皆様方の社会人としてのご活躍を心からお祈りし、また期待して、お祝いの言葉とさせて頂きます。

 2020年3月18日

受験生の方へ

卒業生の方へ

一般・地域の方へ

企業・研究者の方へ