大学紹介

学長挨拶

学長 岸田宏司
関西大学大学院社会学研究科博士課程前期課程修了、専門「老年学」
市川市社会福祉審議会会長
市川市社会福祉審議会障害者専門部会長
(株)ニッセイ基礎研究所上席主任研究員を経て、和洋女子大学家政学部生活環境学科(現・家政福祉学科)教授
2012年4月より和洋女子大学学長就任
自立して輝く女性になるために
和洋女子大学は東京千代田区富士見に創設された和洋裁縫女学院を母体としています。創設者である堀越千代先生は日本の女子教育の遅れを憂い、明治30年に女子学校の設立に立ち上がります。その時の堀越先生の思いは同窓会報、「論説講話」に記されています。
「日本が列強諸外国に劣らない国となるには、未来を担うこどもの教育が肝要であり、延いては、最初にこどもに教育をする女性の教育が日本の近代化に不可欠であると判断し、女学校の立ち上げを決意した」。さらに、「国文、漢文の学びを通し心の素を養い、茶華道、礼法を修め、心身を整え、さらには数学、化学を学び、物事の合理的成り立ちを理解し、風評や情に流されない「思考」を身につけ、そして、女子の「自営の心」を養い、「品性を高める」ことが大事だ」と結ばれています。
和洋女子大学はこの堀越先生の建学の精神を受け継ぎ、「深い知識に裏付けられた自立心を養い、幅広い教養で人としての品格を磨く」ことを教育目標としています。21 世紀に入り、都市インフラや情報通信技術が整い、人々の繋がりは国境や人種を軽々と越えて融合し、新しい価値や文化を生み出す社会に変貌しました。こうした時代においても、堀越先生が女子生徒に求めた「物事を極める目を養うこと」、「様々な文化背景を持つ人と理解し合える教養を備えること」は普遍です。
和洋女子大学は、ここに集うすべての者が自立する力を備え、人としての品格を持って行動できるように導くことをその使命とし、多様な社会の中核となって社会を牽引する女性を育てることを教育目標としています。
建学の精神および教育理念
人を支える「心」と
「技術」を持って
行動する女性の育成
本学の使命(Mission)は、"人を支える「心」と「技術」を持って行動する女性"を育てることである。
1897年の建学からの100年間はモノ作りの時代であった。より豊かな生活を実現するということが時代の要請であり、その目標実現に貢献することこそよい生き方であるということで国民の価値観は共通していた。その後、建学100年を超える10余年の間に、日本の社会は大きい変貌を遂げた。社会はさまざまな価値観が併存してたくさんの正解が共存する社会へと変わり、時代は、価値観を異にする人とのつながりのなかに新しい価値を発見・創造する時代へと変わったのである。
この時にあたり、本学は長年掲げてきた和魂洋才・明朗和順という建学の精神の基に、新しい教育目標として"人を支える「心」と「技術」を持って行動する女性"の育成を標榜することとした。これは和魂と明朗和順を「人を支える心」、洋才を「人を支える技術」と表現し直すことによって、高校生を含むより多くの人々に、本学の教育目標とするところを理解してもらうためである。
「人を支える心」は、芯のあるしなやかさ、好きな道を選ぶ勇気と自信、人に優しく自分に厳しい倫理観、人を思いやる行儀のよさ、人を尊重し自分に誇りを持つ自律心・独立心などと敷衍できるであろう。
「人を支える技術」は、新しいことを積極的に学ぶ力、社会の要請を発見・解決する意欲と能力、人の意見に対する理解力と批判力、自分の意見を分かりやすく発表する力、教養に裏付けられた専門性などと敷衍できるであろう。
本学の教育は、このような「人を支える心」や「人を支える技術」を持って行動する女性を育成するため、授業を通じて次の5つの力を伸ばすことをめざす。「自分を知り誇りを持つ力」、「基礎学力と文章力」、「人を理解し自分を表現する力」、「課題を解決する力」、「社会に役立つ専門力」である。本学の教育は、単に知識の伝達を目的とするのではなく、ここに掲げた5つの力を学生が身につけて、"人を支える「心」と「技術」を持って行動する女性"となることを最終的な目的とするのである。
沿革
(和洋の歩み)
2022年、和洋学園は創立125周年を迎えます。
1897(明治30)年、創立者である堀越千代が、東京の麹町区飯田町(現在の千代田区富士見)に設立した裁縫の各種学校「和洋裁縫女学院」が和洋の歴史のはじまりです。
近代化に向けて邁進していた当時の日本では、女性の教育や役割を重視する新しい考え方が芽生えていました。
こうした時代の流れの中で、刺繍や編み物、割烹、習字、図画、数学、英語、教育学、家政学などの授業を次々と開講。
教員、学生も大幅に増え、この時の目覚ましい発展が、今日までの本学園の成長の基盤となっています。

和洋裁縫女学校卒業生(明治36年)

本校舎の一部(大正14年)

洋服裁縫授業風景(昭和4年)
1897年(明治30年)
2月
和洋裁縫女学院設立。
創設者である堀越千代が、この年、東京の麹町区飯田町3丁目22番地(現在の千代田区富士見)に、各種学校として設立。

1901年(明治34年)
9月
和洋裁縫女学校と改称。

1928年(昭和3年)
10月
和洋女子専門学校となる。
1946年(昭和21年)
5月
九段校舎戦災燒失のため現在地 (千葉県市川市国府台)に移転。
1949年(昭和24年)
3月
昭和22年から実施された新しい教育制度に基づき和洋女子大学(家政学部)としてスタート。
生活学科・被服学科設置

1950年(昭和25年)
3月
和洋女子大学短期大学部家政科(被服コース、生活コース)を設置。
同時に、教職課程(中学校の家庭・保健)も設置された。
1953年(昭和28年)
3月
栄養士養成施設指定。
1954年(昭和29年)
2月
短期大学部に国文科設置。
1961年(昭和36年)
3月
和洋女子大学家政学部を拡充して文家政学部とし、英文学科を設置。
1965年(昭和40年)
12月
文家政学部に国文学科設置。
1966年(昭和41年)
1月
短期大学部に英文科設置。
1967年(昭和42年)
12月
「昭和41年入学生から管理栄養士養成を認める」と文部・厚生大臣から指定を受けた。(生活学科に食物学専攻、管理栄養士専攻の2専攻を設置)
1973年(昭和48年)
7月
短期大学部を和洋女子短期大学に名称変更。
1992年(平成4年)
4月
文化資料館を開館。
1997年(平成9年)
5月
千葉県佐倉市に佐倉セミナーハウス竣工
9月
創立100周年を迎える



1998年(平成10年)
1月
キャンパス整備計画による南館竣工
4月
文家政学部を改組して人文学部と家政学部に分離し、人文学部に「英文学科」「日本文学科」「国際社会学科」、家政学部に「服飾造形学科」「健康栄養学科」「生活環境学科」を置く。
和洋女子短期大学を和洋女子大学短期大学部に名称変更し、「英語文化学科」「日本文学科」「服飾生活学科」「食物栄養学科」を置く。
2000年(平成12年)
11月
東館竣工

2002年(平成14年)
4月
短期大学部の募集停止。大学院設置。
「人文科学研究科」(英語文学専攻、日本文学専攻)、「総合生活研究科」(総合生活専攻)を置く。
2003年(平成15年)
4月
人文学部に発達科学科を開設
2005年(平成17年)
4月
八幡寮開寮
2007年(平成19年)
2008年(平成20年)
4月
女子大学初の学群・学類制に移行
(財)大学基準協会から大学基準適合認定を受ける
2009年(平成21年)
3月
指定保育士養成施設指定
4月
大学院総合生活研究科に博士後期課程を開設
2013年(平成25年)
北館竣工
2014年(平成26年)
改組し、人文学群に「国際学類」・「日本文学文化学類」・
「心理学類」・「こども発達学類」、家政学群に「服飾造形学類」・「健康栄養学類」・「家政福祉学類」を置く。
2015年(平成27年)
3月
(財)大学基準協会から大学基準適合認定を受ける
(2008年に続き2度目)
2016年(平成28年)
11月
キャンパス整備計画終了。キャンパス内緑化(桜並木)・高校正門周辺の整備・県道側歩道拡張
2017年(平成29年)
創立120周年を迎える
2018年(平成30年)
4月
和洋女子大学の従前の学群を学部に、学類を学科に、専修を専攻に名称変更
看護学部看護学科を開設
2019年(平成31年)
3月
指定保育士養成施設指定(家政福祉学科児童福祉コース)
4月
和洋女子大学人文学部、家政学部を改組し、専攻構成を変更
2020年(令和2年)
4月
国際学部及び英語コミュニケーション学科、国際学科開設
校歌・校章・ロゴマーク
校歌
校章

三蓋菱の周りを蔦で巻いた中に、和洋と入れてあるのが古い校章です。
これは初代理事長・校主堀越修一郎の家紋が三蓋菱、創立者の堀越千代は蔦の紋であったのに由来します。一時(大正の終わりごろ)は三蓋菱を外にして、中に蔦を丸にして和洋と入れたときもありましたが、これには角があるため、布に引っかかって痛めたりするので、また昭和の初めに元の形に戻しました。稗方弘毅の時代になり、輪(蔦)は月桂樹にするのが良いということで、現在の校章になりました。色は、はじめ総赤銅でしたが、外を三蓋菱にしたときは七宝の美しいものでした。
現在は、地色を中学は臙脂、高校は紺、大学は地がね色で区別しています。
ロゴマーク

110周年を機に和洋女子大学のロゴマークが一新されました。
どっしりとしたフレームには、伝統、包容力、教育理念など、時代に左右されない揺るぎない礎が、頭文字Wを重ね合わせた美しい花のフォルムには、学園の改革性・柔軟性、伸び伸びと成長し自分の花を咲かせる学生の姿、コミュニケーションに長け、社会に優しさをもたらしつつ貢献できる人材を輩出という和洋のミッションステイトメントや、和やかな中で人を思いやる心を育む校風が表現されています。
直線と柔らかなライン、どっしりとしたエンブレムと躍動感のあるフォルムの共存は、「和魂洋才」が示す日本人としての誇りを胸に世界と対等に付き合える人材育成を行う和洋の教育理念を形にしたものです。
女性を明るく輝かせるピンクは、和名の「撫子色」が表す優しさの中に秘めた強さの象徴でもあります。
伝統、格式、優雅さはフレームの茜色で表現しています。
大学基準適合認定証

公益財団法人大学基準協会により大学基準の適合認定を受けています
和洋女子大学は、2022年4月1日付で、公益財団法人大学基準協会による認証評価の結果、同協会の定める大学基準に適合しているとの認定を受けました。認定の期間は、2022(令和4)年4月1日から2029(令和11)年3月31日までです。このたびの評価結果では、大学基準協会より、一層の改善と向上のためにいくつかの助言を受けました。和洋女子大学は、今後も自己点検・評価に積極的に取り組み、教育・研究の質の保証ならびに向上を目指し、社会からの信頼に応えるべく更なる努力をしてまいります。
和洋学園設置校
