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日本文学文化学科 小澤京子教授が『ユリイカ』エゴン・シーレ特集号に寄稿しました

詩と批評の雑誌『ユリイカ』のエゴン・シーレ特集号(2023年2月号)に、日本文学文化学科 文化芸術専攻小澤京子教授が寄稿しました。その内容について、また今回の寄稿とも関連する日本文学文化学科での学修について、小澤教授に語ってもらいました。
 

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今回の『ユリイカ』エゴン・シーレ特集は、東京都美術館で開催中の「エゴン・シーレ ウィーンが生んだ若き天才」展(2023年1月26日〜4月9日)に合わせて組まれたものです。私は「皮剥ぎとしての描画、あるいは見ることの劫苦(アゴニー)」と題した、短めのテクストを寄せました。世紀転換期ウィーンの画家シーレの絵画について、見る者に強烈な印象をもたらす人物画のみならず、風景や都市光景を描いた作品にも、「皮膚を描く、対象の皮膚を剥ぐ」というまなざしのあり方が内在していることを書きました。

28歳で逝去したシーレは、活動期間も短く、また「夭逝の天才」などの紋切り型の言葉で神話化されがちな分、「どこから、どのように観るのか」が意外と難しい画家かもしれません。この『ユリイカ』エゴン・シーレ特集号には、身体、風景、自画像、身振り、装飾、キリスト教と図像という視点、女性同性愛者の表象、病跡学、そして同時代のコンテクストなど、様々な「考えながら観るためのヒント」が散りばめられています。展覧会と併せて、ぜひご高覧ください。

和洋女子大学 日本文学文化学科では、作品の実物をじっくりと味わい、鑑賞することを重視しています。たとえば美術館ツアーや地域博物館での実習など、実物を見て、可能であれば触り、現場に身を置く機会を、なるべくたくさん設けています。それと同時に、作品を読む・観るときの視点や切り口を見つけるための「道具立て」(=方法論)を、さまざまな授業や演習、ゼミを通して学びます。

わたしたちは何かを見て解釈するときに、必ずなんらかの「色眼鏡」を掛けています。人間が文化のなかで生きていく以上、「無垢な眼」は存在しえません。芸術や文学を観る・読むためのさまざまな「道具立て」を知ることで、自分が知らないうちに掛けている「色眼鏡」を相対化し、別の視点(別の「色眼鏡」)から対象をとらえ直すことができるようになります。この学科で学ぶ鑑賞の方法論は、多様な視点をもち、多角的に思考するための訓練にもなるのです。


和洋女子大学 日本文学文化学科は次の3つの専攻から成り立っています
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千葉テレビで放送された、日本文学文化学科の紹介動画はこちらから

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