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【人文学部:シリーズ「キャリア教育」】心理学科におけるキャリア教育の取り組み
心理学科におけるキャリア教育の特徴
- 青年心理学やキャリア教育を専門とする教員が在籍しており、大学生の心とその成長に関する心理学の専門的な知見を踏まえたキャリア教育を展開しています。
- キャリア教育においても「できる」「わかる」「ためす」を重視しており、以下で紹介する機会に加えて、日々の授業やの中で行われる学びを自分に置き換えて考える時間などを通して、自己理解(強み、やりたいことなど)が自然に安全に進むように配慮しています。
- 社会で求められる「情報を取集し分析する力、伝える力、心を理解し人を支える力」に必要な科目を厳選して設置しており、学年の進行に合わせて無理のないペースで学びを深めていくことができます。
心理学科におけるキャリア教育の実際
1年次の「基礎ゼミ」の中では、「キャリア教育1・2:自己理解、キャリアデザインと価値観分析」を実施しています。強みを分析するワークを通して、「過去・現在・未来は繋がり、過去の経験が今の自分の強みを形成し、未来への方向付けに役立つ」ことが実感できるようになります。また、価値観が反映しやすいお金の使い方を考えるワークを通して、自分の価値観を理解していきます。
1年次の6月頃には佐倉セミナーハウス(大学所有の宿泊施設)にて「心理学新入生セミナー」を実施しています。その中で、4年間を通じた学びや自分たちの成長を楽しみながらイメージできるように「心理学科での4年間」すごろくの作成を行なっています(作成した、すごろくは里見祭(大学祭)で実際に体験することもできます)。
これらの授業では、上級生がSA(Student Assistant)としてサポートに入っています。先輩としてコメントをしたり、1年生たちが大学での新しい講義に入っていきやすいように働きかけをしてくれています。上級生にとっても、SAの経験を通して『授業内容を理解していても言葉で説明することの難しさ』を感じるなど、さらなる成長につながる体験となっています。また、オープンキャンパス学科学生スタッフとして参加する学生も多く、高校生やその保護者に自身の学びや成長を語ることを通して自身の成長を実感し、説明する力を高めていきます。
2年次の「心理学基礎演習」では、進路支援センターの方に「進路支援センターって、どんなところ? 先輩たちの就職先は? 就職活動はいつから始めるの? 2年生のうちに何をすればいいの?」といった、学生が疑問や不安に思うことについて講話をしてもらいます。そして、その講話なども踏まえて「①大学での学びに関する目標(心理学を学びどのような知識を身につけたいのか、取得したい資格など)、②大学での生活に関する目標、③大学卒業後にむけた目標(卒業の際にはどんな人になりたい、卒業後はどんな仕事をしたいなど)」をじっくり言語化する機会を設けています。これらを通して、大学や学科の充実した支援制度を知り安心感を抱きつつ、行動への意欲が高まります。また、心理学を活かしたディスカッションのコツについて学ぶ時間もあり、グループディスカッションが苦手な学生も無理なく練習することができるようになっています。
「基礎ゼミ」や「心理学基礎演習」などの全員が参加する必修授業の中で、「わよJam(学修成果や教育成果を可視化し、教育改善や学生の主体的な学びをサポートするために和洋女子大学が導入しているツール)」を定期的に説明し、入力する時間を設けています。必要に応じて教員や学生相互のサポートを受けながら安心・安全な場で入力することを通して、自己の記録整理と目標再設定を進めていきます。ガクチカや資格の状況を可視化することで自分の成長を確認することが可能になり、今後の大学生活での具体的な行動(資格取得や目標達成)が見えてくるようになります。
大学院への進学を希望する学生をサポートするために、心理学検定の合格をめざす演習形式の「心理学問題演習」、心理学の内容が書かれた英文読解にチャレンジする「心理学文献講読」といった授業を開講しています。さらに、「大学院に進学した卒業生による講演会」を毎年、開催しています(2025年度、2024年度実施)。そこでは、卒業生に、大学院での生活や大学院入試に向けた勉強の仕方などについて話をしてもらっています。質疑応答も熱心に行われます。参加した学生たちにとって、大学院進学に向けて何をどのように進めていけばいいのかが明確になるいい学びの機会になっています。また、希望する学生には学科教員による研究計画書の書き方指導や面接試験指導なども行なっています。
