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将来像~卒業生の活躍

将来像~卒業生の活躍一覧

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臨床現場の第一線で、病気と栄養の関わりに取り組んでいます

四方田夏希 さん

急性期大学病院
管理栄養士(入院患者の栄養管理、外来栄養指導 等)
2017年3月卒業


――現在の仕事内容について
急性期大学病院で管理栄養士として勤務しています。主に病棟での栄養管理業務、外来栄養指導を行い、チーム医療(栄養サポートチーム、褥瘡チーム)に参加しています。現在、担当している救急医療科では重症患者さんを対象に食事だけでなく、静脈栄養や経腸栄養の提案も行っています。

――仕事の魅力・やりがいを教えてください
大学病院であり、複雑な病態の患者さんも多く、様々な症例を経験でき、刺激の多い毎日です。重症患者さんは栄養の是非が生命予後を左右することもあり、責任も大きく緊張することもありますが、患者さんが元気になった時には、やはり嬉しく、この仕事のやりがいを感じます。

――この分野・仕事に進もうと思ったきっかけを教えてください
私は、アトピー性皮膚炎があり、食べ物によって痒みなどの症状が出てしまうという子供時代を送りました。そのことから、食べ物が身体に及ぼす影響について興味を持ち、和洋女子大学の健康栄養学科に進学し、栄養学を学ぶ道を選びました。大学の臨床栄養学で病気と栄養の関わりを学ぶ中で、その第一線は臨床現場である「病院」であると考え、病院栄養士をめざすようになりました。

――和洋女子大学への進学を決めた理由
実家から通いやすいということが大きかったかなと思います。また、国家試験の受験に足きりがないという事も進学の決め手となる大事なポイントでした。和洋女子大学は先生との距離の近さや、学外活動の豊富さから様々なことに挑戦できる環境があり、資格取得のための勉強にとどまらず、他分野へ挑戦することや様々な経験が豊富にできることも、進学の決め手となりました。

――大学の学びで、今の仕事に役立っていると思うことはありますか?
入職してから新たに専門的な分野を学ぶことも必要な環境ですが、常に、大学時代の授業が土台となっていると感じます。印象に残っている授業は4年次の「臨床栄養活動論(現在では「病態別栄養管理」に科目名変更)」。症例に対し、栄養学的にどうアプローチをするかを、先生を交えて学生同士でディスカッションする授業でした。それまでの3年間で学んだ様々な分野の授業を活用していく必要があり、より実践的で臨床の楽しさに触れる授業だったと今でも思っています。

【写真】和洋女子大学で健康栄養学科の在学生に病院での管理栄養士の仕事について話をしてくださっている様子

――大学時代に産学連携プロジェクトなどに参加したことはありますか? 
在学中に、ボーソー油脂株式会社という米油を製造・販売している企業と米油を使用したメニュー開発を行う産学連携プロジェクトに参加しました。私たちのチームでは、ライスコロッケのレシピを作成し、企業の方へのプレゼンテーション・試食会などを経て、メニューを開発。ボーソー油脂株式会社のHPや、店頭販売される米油に添付されるPOPに掲載されるレシピを決めるためのコンテストに参加しました。

――産学連携プロジェクトでの経験は今の仕事にどのように役立っていますか?また、思い出深いエピソードがあれば、教えてください
相手が求めていることを自分たちの知識や経験の中から形にしていく難しさを感じました。そして、企業や消費者など、それぞれの立場に立って、視野を広く持って物事を考える必要性があることを学びました。相手の視点で物事を考えることは、様々な背景を持った患者さんと接する今の仕事と共通するところがあるのかなと思います。

――後輩たちへメッセージをお願いします。
管理栄養士の活躍の場は、近年の健康・美容意識への高まりにより広がっています。医療分野においても令和5年から「医療技術職」として認められました。皆さんが、どんな道に進んでも、ごはんは誰でも食べるものです。多岐にわたる活躍ができるフィールドが皆さんを待っていますので、恐れず自分の興味があることを深めていってください。

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管理栄養士は、多くの方々の健康に貢献できるとても素晴らしい職業です

矢作帆乃華 さん

株式会社ファンデリー マーケティング事業部
管理栄養士
2021年3月卒業

――現在の仕事内容について
健康を気遣われている方向けに、宅配食事業を展開している株式会社ファンデリーで管理栄養士として勤務しています。主に食品メーカーや製薬会社のマーケティング支援を行っており、健康意識の高い弊社の顧客や、医療現場にて健康課題を持つ患者の方や医療従事者に向けて食事療法や治療に役立つ情報の発信をしています。

――仕事の魅力・やりがいを教えてください
世の中には様々な健康に関する情報や商品が存在しており、各人が自身の身体に合った情報を正確に集め、厳選し、食生活に役立てることは大変です。その中で、健康課題の解決に貢献できる素晴らしい商品が生まれても、商品や情報が本当に必要な方に届かず消えていく現状があります。私の所属するマーケティング事業部では、各メーカーの商品や情報を、今までお悩みをお持ちであった多くの方につなげる架け橋の役割を担っています。お客様や医療機関の患者の方から「この商品に出会えてよかった」「今までの悩みを解決できた」との声や、各メーカーの担当者から「必要な方に商品や情報を正しく伝えられて嬉しい」との声をいただくと、とても嬉しくやりがいを感じます。

【写真】株式会社ファンデリー発行の『mealtime』

――この分野・仕事に進もうと思ったきっかけを教えてください
大学生の時の病院実習の際に、栄養指導後の患者の方は「自宅で本当に食事療法が正しく継続できているのか」と疑問を持ったことがきっかけです。在宅で適切な栄養管理ができずに病状が悪化し、深刻化している現実を目の当たりにし、もっと患者の方々の身近で食事療法のサポートができる仕事がしたいと思いました。また、株式会社ファンデリーでは、管理栄養士が商品開発やカタログ制作、栄養相談まで多岐にわたる業務に挑戦できることも面白いと感じ、志望しました。

――和洋女子大学への進学を決めた理由
管理栄養士の資格を必ず取得したいと思っていたので、高校生の時、管理栄養士専攻のコースを学べる大学を中心にオープンキャンパスに参加しました。その中でも和洋女子大学の、少人数制での指導があることや手厚く国家試験のサポートをしてくださることに惹かれました。他にも、産学連携が活発であることやカナダのブレシア大学の同じく栄養学を学ぶ学生との交換留学があることも魅力に感じ、和洋女子大学へ進学を決めました。

――大学の学びで、今の仕事に役立っていると思うことはありますか?
今の仕事では、栄養指導媒体の作成や患者の方向けのレシピ作成なども行うため、大学で学んだ栄養相談のデモンストレーションや、各疾患の栄養管理、献立の作成などがとても役立っていると感じています。患者の方々が「まずはやってみよう!」と行動変容をしていただくために、ハードルを低く、簡単に実践できる食事のアドバイスやレシピを意識して作成しています。

【写真】矢作さんの業務の様子

――学生時代には、いくつもの産学連携プロジェクトに参加されていたとのことですが、どのようなプロジェクトに参加しましたか?
やちよ蕎麦の会、わよどら、リブレ京成コラボ弁当など商品開発のプロジェクトに積極的に参加しました。

――産学連携プロジェクトでの経験は今の仕事にどのように役立っていますか?また、思い出深いエピソードがあれば、教えてください
産学連携プロジェクトでは、同世代以外の幅広い年代の方と打ち合わせや試作などを通じてコミュニケーションを取る必要があります。現在の業務でも、様々な年代や立場、職種の方と関わる機会が多いため、複数の視点から物事を考える練習や、コミュニケーションを取る経験ができたことは、今の仕事にも役立っていると感じています。1つの商品を作り上げる中で、商品のコンセプトや栄養価、価格などの調整にとても苦労し、やっとの思いで完成した商品が売り場に並んだ際は、とても達成感があったことを覚えています。

――後輩たちへメッセージをお願いします
管理栄養士は、医療、福祉、学校、行政、メーカーなど、様々な分野で活躍できる仕事です。それぞれの職場で、業務内容や求められることは異なりますが、どの職場であっても、多くの方々の健康に貢献できるとても素晴らしい職業だと思います。管理栄養士の資格取得にあたり、国家試験の勉強や実習など、大変なこともあると思います。私は、同じ目標を持つ仲間と親身に相談に乗ってくださる先生方のおかげで、これらを乗り越えることができました。必ずや目標を達成することができると信じて、大学生活の貴重な4年間を是非、楽しんでください。

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公認スポーツ栄養士として、利用者の食事とトレーニングをサポートしています

高梨萌 さん

ArukuFit24 蘇我店 店長
公認スポーツ栄養士、管理栄養士
2010年3月卒業

――現在の仕事内容について
現在は、スポーツジムの店長として勤務しています。フロント業務からマシンの説明、パーソナルトレーニング、ダイエット目的の方へ運動をより効果的・効率的に行うための食事相談や食事指導などを行っています。

――仕事の魅力・やりがいを教えてください
様々な年代の会員様がいらっしゃるので、ライフステージごとの栄養や身体的特徴を考えながらアドバイスすることが大切になります。ダイエットに成功された会員様から感謝の言葉をもらうこともあり、会員様の運動習慣や体調・体型に、いい変化を生むことができた時はとても嬉しいです。自分自身もスポーツをずっと続けてきて、ケガで苦しんだ経験があります。この仕事を通して、多くの方に筋肉維持や姿勢改善の大切さを伝えていけたらと考えています。

――この分野・仕事に進もうと思ったきっかけを教えてください
高校で部活に励んでいた私のために、スポーツ栄養の本を読んで毎日の食事を作ってくれていた母親の存在や、栄養士をめざしている先輩が部活の夏合宿に食事を作りに来てくれたことなどが、スポーツ栄養学の分野に興味をもったのがきっかけです。

――和洋女子大学への進学を決めた理由
大学は工学系の道に進もうと思っていたのですが、和洋女子大学のオープンキャンパスに行った際に、運動栄養学や運動生理学を専門とする教授とお話しをさせていただき、「スポーツ栄養学を学ぶならここだ!」と実感。また、フットサルサークルがあったことも入学の決め手になりました。

――大学の学びで、今の仕事に役立っていると思うことはありますか?
運動生理学研究室では、様々な活動に参加させてもらったことを覚えています。大学のある市川市で開催されるラグビーフェスティバルで、ラグビー選手を対象に食事に関するアンケートと簡単なカウンセリングや栄養指導を行ったことも。今の仕事に直結する経験となりました。

――学生時代の思い出をお聞かせください
大学時代は、フットサルのサークル活動がとても楽しかったです。同級生のメンバーは5人でしたが、今でも連絡を取りあう仲です。コーチや顧問の先生、施設課の職員の方には合宿の際に大変お世話になりました。ともに授業・試験を頑張った学科の友人も、みな優しく、大学進学と同時に実家を離れて不安でいっぱいだった私の心の拠り所になってくれました。

――後輩たちへメッセージをお願いします
公認スポーツ栄養士は管理栄養士になってから取得できる資格です。仕事をしながら講習に行ったり、インターンシップに参加するのは大変でしたが、友人や和洋女子大学の先生方が応援してくれていたので頑張ることができました。大学に入ったり、社会に出たりすると、同じ目標をもつ新しい仲間との出会いも増えると思います。様々な縁を大切にしてください。

※写真提供:株式会社リクルート

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管理栄養士の仕事は「食事を通して人と関わる仕事」

宮野 仁見 さん

特別養護老人ホーム「さつきの里」
2013年3月卒業

――現在の仕事内容についてお聞かせください
特別養護老人ホームで、管理栄養士として勤務しています。主に、利用者の方の栄養ケアマネジメントをしています。

――仕事のやりがいや、難しさを感じる時はどんな時ですか?
直接、利用者の方と関わり、ご本人に合った食事や形態を考えて提供して、健康を維持して生活していただけていると感じた時は、とても嬉しく、やりがいを感じます。一人ひとり、体質や持病が違うので、「こうしたらいいかな?」と思って栄養管理を考えても、思うように改善できなかったり、高齢者が多いため、加齢にはなかなか逆らえないと感じる時、難しさを感じます。

――大学生活はどのように過ごしていましたか?
健康栄養学科は必修科目も多かったので、資格取得のために「みんなで、とにかく勉強を一生懸命に頑張った」という印象があります。サークルなどには入っていませんでしたが、産学連携のメニュー開発企画に参加したり、ゼミやアルバイトなど、忙しい学生生活でしたが、毎日とても楽しかったです。

――印象に残っている授業を教えてください
調理実習系は楽しかったと記憶に残っています。臨床栄養学などは、実際に疾病を持つ方と関わることもあるので、大学で学んだことが、現在の仕事に直接結びついていると実感することが多いです。

――大学時代の学びで、いま役立っていると感じることは?
「献立を考える上で、調理の現場を知ることが大切」ということを教わった、調理の基礎が学べる調理実習は、ありがたかったなと思っています。基礎があったおかげで、職場でも調理や献立の知識をさらに身につけることができました。疾病についての知識は病院に限らず、特別養護老人ホームでも必要なので、管理栄養士が携わる疾病について学んでいたことも役立っていると感じます。

――宮野さんにとって、「管理栄養士」とはズバリどのような仕事だと思いますか?
「食事を通して人と関わる仕事」だと思います。

――後輩たちへメッセージをお願いします
管理栄養士をめざす学生には、「なぜ管理栄養士になりたいか」ということをよく考えながら、資格取得に向けてがんばってほしいと思います。管理栄養士の仕事は、私が働く特別養護老人ホームや、給食委託、病院、クリニック、学校、保育園、社員食堂、食品メーカーなど、様々な場所や働き方があります。管理栄養士が複数いるところ、他職種と関わるところ、疾病に関わるところ、食事に関わるところなど、その時の自分のライフステージに合った場所を見つけることができたら、いくつになってもずっと管理栄養士として働き続けることができると思います。大学生活を楽しみながら、資格取得をめざし、その先のキャリアを充実させてほしいと思います。応援しています!

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大学生活で得た「学ぶ姿勢」が社会人の今も役立っています

二口 真子 さん

しのはらプレスサービス株式会社
2020年3月卒業

■現在の仕事内容について

プレス機械のメンテナンスを行っている会社で、採用担当をしています。インターンシップや学内説明会、会社説明会の企画と実施を行い、お世話になっている大学に定期的にご挨拶に伺っています。その際には、イベントのご案内はもちろん、卒業生の活躍もお伝えしています。また、しのはらプレスサービスニュースの作成を行っています。このニュースは、毎週水曜日に発行される社内ニュースで、40年以上続いていますが一度も途切れたことはなく、とても歴史あるニュースです。年々、件数が増加しており、多いときには1週間で80件を超えることもあります。

会社説明会企画での、
二口さんによる会社概要紹介の様子

二口さん担当の
しのはらプレスサービスニュース

■仕事のやりがいや難しい点を教えてください。
イベントの企画は、非常にやりがいを感じます。昨年と同じ内容ではなく、新しい取り組みを入れるようにしなければならないので、先輩に教わりながら奮闘しています。また、学生の皆さんから感想をもらえることも、やりがいの1つです。「二口さんが説明しているのを聞いてインターンシップに参加した」と言ってもらえたときは、一生懸命、考えた企画にいい反応が返ってきて嬉しく思いました。今までに様々なことを経験したことで、仕事のスキルをレベルアップできたのではないかと感じています。

また、イベントの企画にやりがいを感じると答えましたが、それが難しい面にもなります。プレス機械ということで、どんな会社なのか伝わりづらく、説明しても、なかなかインターンシップ等に学生が来ないことがあります。その際は、文系の学生にも理解してもらえるように、自分が経験したことを交えながら話すようにしています。全く違う勉強をしていても、研修制度がしっかりしているので、だんだん理解できるようになっていくこと、分からなくても基本から教えてくれる環境があることをお伝えしています。今後も、より興味を持ってもらえるように、方法を探していきたいです。

■二口さんが思う、会社の好きなところはどこですか?
周りの方々が優しく、働く環境がいいことです。分からなければすぐに聞けること、コミュニケーションがとりやすいことが特長だと思います。私自身、入社して不安なことや分からないことがたくさんありましたが、その都度、周りの先輩方から教えてもらっていました。また、社内には「学び続ける」という精神があるので、先輩・後輩は関係なく切磋琢磨していける環境だと思います。仕事に取り組んでいるうちに、少しずつですが成長を実感でき、新しいことにも挑戦できるようになっていきます。1年目から活躍できる場があり、やりがいにもつながると思います。

■和洋女子大学への進学を決めた理由はなんですか?
高校生の時、管理栄養士の資格取得ができる学科がある大学のオープンキャンパスにたくさん行きました。その中で、和洋女子大学が自分の雰囲気に合っていること、学びのカリキュラムがしっかりしていて、手厚いサポートが受けられると感じたため、進学を決めました。大学は4年間を過ごす場所なので、自分に合った環境で学びたいと考えていました。また、栄養学のことについては何も分からなかったので、少人数で基本から教えてもらえるという点を重視しました。実際に、勉強でも就職活動でも先生や進路支援センターの職員の方が親身になって教えてくださり、大変、心強かったです。

■大学の学びで仕事に役立っていると思うことや、先生との思い出などはありますか?
仕事でも役立っているのは、「学び続ける」ということです。しのはらプレスサービスは、社員が常に学んでいて、その学んだことを研修手帳に記しています。また、社会人1年目は、何も知識がない状態からスタートするので、学ぶことがたくさんあります。そのような環境の中で、大学生の頃の学ぶ姿勢が役立っていると感じます。 健康栄養学科の中島肇先生には、国家試験の際に大変お世話になり、模試の結果や勉強の仕方についてアドバイスをいただきました。不安しかなかった私に、安心できるような言葉をかけてくださったことで救われ、無事に乗り越えることができました。

■これからの目標を教えてください。
それは、成長し続けることです。入社してまだ1年しか経っていませんが、多くを学んできたと思っています。ですが、先輩に教わりながら仕事をしたり、学生の皆さんとコミュニケーションをとる中で新しい発見をしたり、日々の中でまだ学ぶべきことがあります。進むペースは人それぞれですが、そういったところで少しずつでも成長することができたら、やがて自信になっていくと感じています。弊社独自の研修アイテムである研修手帳(学んだことを書くもの)や成長シート(写真参照)を活用し、知識を得られるように努めていきます。

研修手帳の提出一覧表と二口さん

四半期ごとの目標を記載し、
達成したらシールを貼る成長シート

■後輩たちへのメッセージ
大学生だった時間は、今、思い返すと本当に貴重だったと思います。比較的、時間に余裕のあるうちに、何か「一生懸命やっておく」といいかと思います。就職活動で役に立つこともありますし、後になってもその経験が活きます。是非、取り組んでみてください。

健康栄養学科は実習や実験、国家試験などがあり、大変な時期もあると思います。ですが、その大変だったことも私にとっていい思い出となっています。友人と遅くまで課題をこなしたり、何気ない会話をしていたりしたことも、その時にしか経験できないことだったと思うからです。好きなことをして気分転換をしつつ、日頃の授業、就職活動、国家試験を乗り越えてください。応援しています。

しのはらプレスサービス株式会社 代表取締役社長 篠原正幸氏(写真右)と、
同企業で活躍する卒業生の皆さん

しのはらプレスサービス株式会社では、本学の卒業生13名が活躍しています(2021年12月取材時情報)。二口さんが企画担当をした「しのはらプレスサービス株式会社プライベートショー」の様子はこちらから

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努力を惜しまず、信頼される栄養士になることが目標です

沼田 美菜 さん

東京都島しょ保健所大島出張所新島支所
2017年3月卒業

■現在の仕事内容について

東京都には伊豆諸島及び小笠原諸島の2町7村の自然豊かな島々があります。行政栄養士の業務に従事したい気持ちと、一度きりの人生、美しい海に囲まれた島で生活をしてみたい気持ちがあり、思い切って異動を決断。2020年の春から、東京都島しょ保健所大島出張所新島支所に赴任しました。保健所では、地域保健法、健康増進法、食品表示法、食育基本法等に基づき、業務に取り組んでいます。具体的には、給食施設指導、食品表示に関する指導、食に関するネットワーク形成、町村支援、島しょ地域の栄養課題への取り組みなどが挙げられます。保健所での業務は他職種の方々と協力し合いなど。毎日、刺激を受け、自分の成長に繋がっていると感じます。休日には、釣りをしたり、海に行ったり、地元の人とも交流をしながら楽しく生活しています。
私は東京都の栄養士として、3年間小学校で働き、4年目に島しょ保健所に異動しました。学校栄養士と行政栄養士を経験することで自分の栄養士としてのスキルアップを図り、専門職として知識を深め、信頼される栄養士になりたいです。

■どんな大学生活でしたか?

とにかく友達と一緒に勉強をしていた4年間だったように感じます。国家試験に向けての勉強はもちろん、学期ごとの授業の単位取得のための勉強もとても大変でした。科目数も多く、内容も難しく、友達と大学内のメディアセンター(現 学術情報センター)で遅くまで勉強をしていました。目標に向かって一生懸命にひとつのことに打ち込む姿勢をもてたことが今の自分に役立っていると思います。勉強の合間に友達と近くの江戸川の土手へ散歩に行くことができ、息苦しくなった時には自然を見て癒される環境にある和洋女子大学が大好きでした。その他には、共通科目の授業も充実していて、専門分野以外の授業もとても楽しかったことを覚えています。服飾造形学科の卒業制作ショーに参加させていただいたり、卒業式で答辞を読んだり、様々な経験をさせていただき、和洋女子大学を選んで本当に良かったと思っています。
入学後、基礎的な授業についていけないことがありました。高校で確実に身に付いていればよかった内容でしたが、先生に聞きに行ったところ嫌な顔ひとつせずに丁寧に教えてくださいました。そのおかげで、しっかりとその後の授業についていくことができました。卒論や国家試験の勉強で忙しく息詰まっていたころに、先生の提案でゼミのみんなでパーティーをしたりもしました。和洋女子大学は先生との距離が近く、入学後からずっと一人一人をサポートしてくださるところがとても良かったです。担任の先生との個人面談などもありました。先生方の手厚いサポートがとても心強かったです。

■印象に残っている授業を3つ紹介!

① 食事学・調理学・調理学実習
食事の構成やそれぞれの食品の調理性や、人がおいしいと感じる調味パーセントなど調理に関することを幅広く学ぶことができたことが、前職の調理員への調理指導や献立作成や自宅での料理などの実生活でも直接的に役立っています。今でも、当時のノートや教科書を見返しています。座学で学んだことを、調理学実習で並行して調理実践できたところが良かったです。和洋女子大学の調理学実習のレシピは、本当に全ておいしいです。

② 基礎栄養学​
五大栄養素や各栄養素の消化と吸収の過程や体内の代謝を学び、実際に食べたものが人間の体の中でどのように役に立っているかが分かり、食事の食べ合わせや料理の際の一工夫などを考えられるようになりました。授業のプリントが分かりやすく、とても楽しく学べたことが印象に残っています。

③ 給食管理実習​
グループに分かれ、給食施設に適した大量調理ができる献立作成、調理工程、作業管理を計画し、​100​人分の調理をしました。それぞれの計画書などの書類も作り、特に作業工程表の作成に苦戦したことを覚えています。提供時間までにいかに効率よく作業を進めていくか、限られた調理室の環境の中で役割分担が平等になっているかなど、考慮する部分がたくさんありました。

■和洋女子大学に入ってから変わったこと

和洋女子大学に入る前は、「自分の限界を感じたら、その先の目標は立てていなかった」が、入ってからは「全力で挑戦してみて、もしだめだったらその時に考えよう」と、まずは挑戦してみる気持ちをもつことができました。公務員試験は、私は受からないと思っていましたが、先生に何度も就職活動の相談をしたところ「頑張って挑戦してみよう」という気持ちになり、一生懸命に勉強して、合格することができ、大きな自信になりました。頑張って合格したからこそ、将来、ライフステージが変わっても仕事を続けて活躍していきたいです。

■後輩たちへのメッセージ

管理栄養士の資格を取るための勉強は想像以上に大変ですが、将来、必ず役立つ分野の勉強であり、知ると楽しいことがたくさんあります。和洋女子大学にはいつでも親身になって勉強を教えてくださり、就職活動等の勉強以外も相談にも乗ってくださる優しく頼れる先生方がいます。また、クラスの友達同士の仲がとても良いです。健康栄養学科は、授業が多く、毎日朝からずっと一緒に授業を受けているので、みんなで同じ目標に向かって頑張ることができます。一緒に勉強をしたり、レポートを書いたりするなど、支え合って4年間を過ごしました。大切な友達とみんなで、国家試験に合格したときの達成感を味わってください!

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和洋の魅力は学生と先生方との距離が近いところ。先生方との楽しい思い出がたくさんあります!

長谷川 夏菜 さん

目黒区立原町小学校 学校栄養職員
2016年3月卒業

学校栄養職員として、給食運営(献立作成、衛生管理、調理指示など)、発注作業、アレルギー対応、食育指導、予算管理(給食費、食材費等)などの業務を担当しています。

健康栄養学科は授業の他、課題や管理栄養士の国家試験に向けた自習もあり、勉強はとても大変でした。大学生活で印象に残っているのは、国家試験に合格するために4年間、友人たちと一緒に勉強を続けて、皆で合格することができたこと。

チャンスがあれば、将来は特別支援学校で障害をもった子どもたちに食育をしたり、都立病院の管理栄養士を経験してみたいと考えています。安心・楽しい食を通じて、人々の豊かな食生活を支えられる人になりたいと思っています。

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チャレンジはできるうちにしなきゃ、もったいない!

中村 佳代 さん

SMBC日興証券
執行役員/プライベート・バンキング第三部長
1991年3月卒業

中村佳代さんは東京都出身。和洋国府台女子中学校高等学校を経て、和洋女子大学へ入学。和洋女子大学を卒業後、日興證券(現SMBC日興証券)に入社。結婚・出産を機に1995年に退職するも、2000年7月に復職。2016年3月より浦和支店長、2017年3月より現職のプライベート・バンキング第三部長として、企業オーナーを中心とするお客様の資産運用・資本政策全般に関する提案を行っているそうです。現在、創業101年目のSMBC日興証券で初の女性執行役員としても活躍されている中村さん。これまで、営業成績だけでなくコンプライアンス等総合的な観点から選出される“社長賞”も多数受賞。「元専業主婦だからこそ役員になれた理由」と題した、PRESIDENT WOMANに掲載されたインタビュー記事はこちらから

11月に会社の方と一緒に和洋女子大学を訪問してくださいました

■在学生へのメッセージ

学生時代はとても短く、のんびりしているとあっという間に時間が過ぎてしまいます。勉強は大変ではありますが自由な時間も確保できる人生の中で大切な時間だと思いますので、その時間を無駄にしないで思いっきり今できる事にチャレンジして下さい。学生時代の友人との出会いや経験は、この先の人生においてとても貴重な存在となると思いますので、楽しい時間を仲間と一緒にたくさん笑い合い過ごして下さい。社会に出てからの未来は、自分の強い想いで変えていく事ができると思います。ですので、学生の皆さんには目的に向かった目標を持つことはもちろん大事ですが、先を考え過ぎずに今をめいっぱい、楽しんで欲しいと思います。 

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卒業論文研究成果がNew Diet Therapy誌に
査読付き原著論文として掲載されました

川井 琴未 さん

医療法人社団桐和会 川口さくら病院 管理栄養士
2016年3月卒業

■管理栄養士として

現在、医療法人社団桐和会川口さくら病院で管理栄養士として、働いています。主な業務は患者様の栄養マネジメント。病棟をラウンドして直接患者様とお話したり、食事の時間に患者様の摂取状況を見たり、カルテや看護記録を読むなどして、栄養マネジメントに必要な情報を収集しています。その他には、委託業者の管理栄養士さんが立ててくださった患者食・職員食の献立の確認や調整を行っています。また、法人内の病院・施設ごとに管理栄養士が嗜好調査を行い、その結果も献立作成に役立てています。

■論文について

4年生のときに取り組んだ卒業論文研究の成果が、New Diet Therapy誌(日本臨床栄養協会誌)に掲載されました。
(川井琴未ら、補酵素Q10の摂取を意識した食事指導法の検討. New Diet Therapy 32(1):3-13,(2016).)
補酵素Q10(CoQ10)※1の摂取が高齢者の健康またはQOL※2の維持・向上という観点で見ると、健康長寿に良い影響を与えている可能性が考えられることから、食事指導により食事摂取基準から逸脱することなくCoQ10の摂取量を増やすことが可能であるか、検討を行いました。

※1:主にエネルギーの供給。抗酸化作用を発揮するため、体内の酸化防止に役立つ栄養素
※2:一般に、ひとりひとりの人生の内容の質や社会的にみた生活の質のこと。どれだけ人間らしい生活を送り、人生に幸福を見出しているか、ということを尺度としてとらえる概念

■執筆の切っ掛けと苦労した点
鈴木敏和准教授のゼミに入ったこと、学術大会で口頭発表を行った後、学会より学術論文投稿の推薦を受けたことが論文執筆の切っ掛けです。
New Diet Therapy誌の読者は、経験豊富な管理栄養士や医師、研究者の先生方です。査読者の批判も予め想定しつつ、結論以上のことを大袈裟に表現しないように研究成果の意義を述べるようにという難題を鈴木先生に言われ、何度も原稿を書き直しました。鈴木先生の助言のおかげで、査読者から高評価をいただくことができました。論文掲載が決まった時にはとても嬉しかったです。

■鈴木先生との思い出
鈴木先生に卒業論文を添削していただいた時に、私の考えと鈴木先生の考えが一致せず、衝突したことがありました。でも、鈴木先生だからこそ私自身も自分の考えや思いをしっかりとぶつけることが出来たので、真正面から鈴木先生と向き合うことが出来ました。あの時は先生の事を大嫌いになりましたが、今となっては良い思い出です。

■後輩たちへのメッセージ
社会人になって3ヶ月半が経ちましたが、大学生活がどれだけ自由で楽しかったかということを身に染みて感じています。レポートやテスト勉強に追われて忙しい時期もあるとは思いますが、大学生活では、やりたいことをとことんやって、たくさん思い出を作り、とにかく4年間を楽しんでください。


■鈴木敏和准教授のメッセージ
川井さんは、ゼミ生をうまく一つにまとめ上げてくれる、鈴木ゼミの「リーダー」的な存在でした。研究に加え、クリスマス会などの行事でも率先して仕事を引き受けてくれる頼もしい学生でした。4年生の10月、学会で口頭発表した後に、座長名で学術論文投稿の推薦のはがきが川井さん宛に届きました。彼女の「挑戦してみる」の一言で、学術論文作成がスタートしました。11月から翌年の1月にかけて論文執筆と校正を一緒に取り組みました。管理栄養士国家試験の勉強とも重なっていましたが、論文執筆、議論、校正を含めて、筆頭著者としての責任を果たしてくれました。一人前の研究者になった後も、論文を査読付き学術論文として掲載することは、易しい作業ではありません。川井さんの情熱と行動力が、論文掲載への駆動力となったと思います。

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お客様と直接お話しできることが最大の魅力!
大学での学びを活かしつつ、日々新しいことを勉強中です

小林 安澄 さん

山崎製パン株式会社
営業(販売店員)
2015年3月卒業

子供の頃から食べることが好きで、常に新しい味を探し求めていました。中学生時代に新商品が企画、商品化される過程をテレビで見たことがきっかけで、自分の手で新しい味を生み出して、人に喜びを届けたいと考えるようになりました。その為にまず「食」について理解を深めたいと考え、和洋女子大学の健康栄養学科を志望しました。

卒業後、山崎製パン株式会社へ就職。現在は会社が直営するパンの販売店で販売業務を担当しており、厨房で焼き上がったパンを専用のトレイに乗せて売り場に陳列する品出しや、接客、会計対応などをメインに行っています。来店客の中には常連のお客様も多く、「この商品がとてもおいしかった!」という感想をいただいたり、「こういうふうに食べてみたらおいしかった」等、おいしい食べ方を教えていただいたりと、お客様と顔を合わせてやり取りができることがとても楽しく、かつ勉強にもなっています。品出しの仕事はなかなか奥深いもので、並べ方ひとつで商品の売れ行きがまったく異なります。先輩方の出した商品と、自分が出した商品とでは、同じように出したつもりでも見栄えが異なり、早いだけでなく丁寧かつ綺麗に陳列する術を身につけるべく、日々挑戦し続けています。最近では予算を組んだり、パートスタッフ・アルバイトスタッフの方々を対象とした安全教育等も任されるようになりました。

店頭での小林さんの様子。右側の写真は店長と。

大学では授業を通して、様々な疾病と、それに応じた食事について勉強しました。勤務先のお店には、食物アレルギーをお持ちの方や、糖尿病などを抱えている方が来店されることもあります。疾患の大まかな特徴を把握しているだけでも、お客様に対する適切な発言や配慮につながってくるので、大学で学ぶ機会があり良かったと感じています。在学中、健康栄養学科の海外栄養研修でカナダのブレシア大学に短期留学したことがあったのですが、そこでの経験も仕事に活かしています。例えば、外国からいらしたお客様で、買い物で小銭が増えすぎて困っている方のお支払いを手伝ったり、賞味期限について簡単な英語でご案内するなど、留学先で自分自身が困ったことを思い出しながら、お客様がお買い物し易い環境作りに努めています。

大学では講義で知識を身につけただけでなく、実習を通して実践力も培うことができました。習得したことを日々の食生活にも反映することで、就職活動時に、自信を持ってその点をアピールすることができたと思います。また実際に就職活動が始まる際には、進路支援センターによる講座で、履歴書の書き方を学んだり、自己PRの文章を添削してもらったりなど、早くから準備に取り掛かることができた点も大きかったです。

【在学生のみなさんへ】
学業との両立に負担を感じたり、失敗して落ち込んだりすることがあるかと思います。しかし、就職活動は社会人のマナーや文章の書き方等様々なことを学ぶ機会でもあると思います。精一杯取り組めば、得られるものがたくさんあると思いますので前向きに考え、頑張ってください。応援しています。

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仕事と育児の両立のために独立。
コミュニケーションや学びの場が広がり、充実しています

澤田 江里子 さん


present 経営
管理栄養士
2004年3月卒業

卒業後は管理栄養士の資格を活かして、病院栄養士として勤務していました。その後フレンチのお店でのサービス業や高齢者施設、PR会社で管理栄養士としての経験を積み、2人目の妊娠を機に独立。現在は、ニーズに合わせて子連れOKの料理教室の運営や食育講座、カラーセラピーなどを行っています。
1人目を出産後、仕事と子育ての両立に悩んだ時期があり、その時に知人からシェアカフェの存在について教えてもらいました。仕事のスタイルを変えることで道が拓けるならと、2014年11月に会社 present を設立。まずはシェアカフェのランチタイムで「身体にやさしい」をテーマに、卵や乳製品を使用しない料理やお菓子を提供していました。きっかけは、わたしの子どもが小麦、卵、乳製品、魚卵の食物アレルギーを抱えていて外食がとても大変なので、きっとわたし以外にも、同じ思いをされている方がいるのではないか、と考えたからです。現在は、自宅や依頼先で、お子さま連れでも参加できる料理教室やお菓子作り教室を中心に、病院栄養士の経験を活かした教室や講座の開催、高齢者の方や発達障害の方を対象とした施設発行の食育レターの作成、ご要望に応じてお弁当の提供や、卵、乳製品を使用しないお菓子を作って、マルシェでの販売をしています。また、「食」という面だけでなく心のケアもできればと思い、TCカラーセラピーの資格を取得し、セラピストとしても活動しています。教室に来て下さる方々と一緒に料理を作ったりお話しする時間はとても楽しく、最近では、「こういう料理を教えて欲しい」、「こういうお仕事も引き受けてもらえませんか」、と声を掛けて頂く機会も増えて、自分自身の知識や経験を磨くことができ、大変勉強になっています。そして何より、育児をしながら自分で仕事を調整することができるので、充実した時間を過ごすことができています。
大学入学前、わたしの祖母が喉の病気で手術をしました。手術直後は食べ物をうまく飲み込むことができないため、病院での食事はミキサー食でした。祖母がミキサー食を「食べたくない」と言ったことがあり、栄養士の方が、口から食べ物を食べることの重要性について、話して下さったことがありました。それをきっかけに嚥下(えんげ…飲み込みの意)について興味を持ったことが、病院栄養士になりたいと思った理由の一つです。在学当時、病院栄養士の実習は4年生の夏休み期間から後期にかけて行われていました。しかし、卒業後の方向性を決定するためにどうしても実習より前に体験しておきたかったので、担任の先生に相談して、実習とは別に3年生の春休み期間中に、病院栄養士の体験をさせていただきました。ここでの経験で、「病院栄養士をめざしたい!」という想いをより一層強め、就職活動ではあきらめずに数多くの病院へ赴き、卒業時には病院栄養士になるという夢を叶えることができました。
就職した病院の栄養科長がとても意識の高い方で、当時まだ少なかったNST(栄養サポートチーム)や嚥下ワーキングチームを立ち上げました。その際、わたしが病院栄養士を志すきっかけに「嚥下」の話をしたことを覚えて下さっていて、NSTや嚥下ワーキングチームに加えて頂きました。嚥下ワーキングチームでは、VF検査(嚥下造影検査…バリウムの入った模擬食品を口から摂取する様子をレントゲン撮影し、飲み込む機能のどこに異常があるのか調べる検査)を行ったり、食事指導もさせて頂いたりと、大学で学んだことを更に深めつつ、濃い経験を積むことができたと思います。

【在学生のみなさんへ】
私自身、在学中はもちろん、就職後も興味のあることについては積極的に関わるようにしています。不器用なわたしは失敗も多く、分からないことやつまずいた時は、周囲の方々に相談してきました。そのため、先生方には仕事で分からないことや、子どもの病状、成長曲線のことなど、色々なことを相談してきました。和洋女子大学には親身に相談に乗って下さる先生方がたくさんいらして、この大学でよかったと心から思っています。
思ったことや興味があること、悩んでいることは、是非積極的に関わったり、相談したりして、多くの経験を重ねてみると良いと思います。 いくつになっても、自分の人生では「今」が1番若いので、日々チャレンジです。

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VOICE

食を通じて人の役に立ちたいという想いから、管理栄養士という仕事を選びました

金居 理恵子 さん

東邦大学医療センター佐倉病院
管理栄養士
2005年3月卒業

東邦大学医療センター佐倉病院で管理栄養士として、「患者の食事管理や栄養相談」を担当しています。栄養サポートチーム(NST)や病棟カンファレンスにも参加し、食を通して治療のサポートを行っています。仕事上、心がけているのは、相手の話をよく聞くこと。患者や医療者が何を伝えたいのか、何を求めているのか、それを会話や表情から感じ取り、理解することを大切にしています。
大学に入る前から、家庭科の教科書や外食先のメニューなどで食べ物のカロリー表示を見ることがとても好きでした。そして、メディアで流れるダイエット情報は本当に正しいのだろうか? と常に疑問を持っていました。大学では自分が興味のある「食」について深く学びたいと思い、和洋女子大学に入学。食品学や調理実習だけでなく、解剖生理学や病態栄養学をきちんと学んだことが「食品と人体を繋いで理解する」必要がある、現在の仕事にとても役立っていると思います。また、「地域の栄養教育を目的とした臨地実習」の授業では、小・中学生を対象に、食育という観点からグループごとに工夫を凝らして媒体を作成し、発表することを学びました。その過程を通じて、表現力がしっかりと身についたと思っています。学生時代の恩師や先輩とは、卒業してからもずっと連絡を取り合っています。仕事の相談をしたり、転職する際にアドバイスをいただいたり、学会発表での研究テーマを話し合ったりと、今でも大切な存在です。
振り返ってみると10代の頃は、1人の時の自分、家族と一緒の時の自分、友達と一緒の時の自分……どれが本当の自分だろう? と悩む事も多かったのを覚えています。だからこそ、在学生の皆さんは、少しでも「楽しいな」「興味があるな」と感じる事には、どんどんチャレンジしてみてください。学生時代にめぐり会う人、出合う本、置かれる環境によって、見える世界はさらに広がり、自分自身を少しずつ理解することができる。私はそう思っています。

※金居さんは『大学案内2014』の「卒業生からのメッセージ」のコーナーにも登場してくださいました。仕事のお話だけでなく、在学生へのメッセージも寄せていただきました。

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VOICE

「女性としてどのように生きていくか、どうやって社会に貢献できるか」を考えてほしい

山本 裕子 さん

株式会社ZENプロジェクト
代表取締役
1975年3月卒業

大学卒業後、父が興した(株)善本社に入社。6年前に本社から独立し、(株)ZENプロジェクトの代表取締役として働いています。私が大学を卒業して社会人になる頃―70年代、日本は大変な不景気で就職難の時代でしたが、当時、出版社は花形産業。この業界で一流の人間になろうと堅く心に決めたことを覚えています。父からは、「会社に貢献できて、社名を汚さない事なら、何を企画し、何をやっても良い」と言われていました。働き始めた頃は書店を廻って営業活動をしたり、著者の講演先に同行して出版した本を販売したりしていましたが、次第に、自分で企画を売り込むという営業のやり方になっていきました。父の大らかな人柄に救われたところもあると思いますが、自分のアイデアを形にして、売り込み、それが採用されると印刷物を作って納品するという営業スタイルを確立してきたと思っています。現在は印刷物の制作だけなく、HP制作、記念誌や自費出版の印刷、出版記念会やイベント事業など幅広く手がけています。
和洋に通って身についたのは、何事も全て「自分でやる」ということですね。女子大学ならではの良さだと思います。日本の社会はやはり男性社会なので、その中で女性が活躍していくためには、どんな道であろうと本気でプロフェッショナルをめざす必要があります。諦めず、努力し、継続する。そうして周りからの信頼を得ることが自分らしく生きる方法の1つだと、私は思います。在学生の皆さんが「自分らしく」生きる力を和洋で身につけ、社会に貢献できる女性に育っていくことを期待しています。

※山本さんは『大学案内2014』の「卒業生からのメッセージ」のコーナーにも登場してくださいました。キャリアを積み重ねてきた方ならではの、在学生へのメッセージを寄せていただきました。

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VOICE

和洋は、穏やかで心温かい人間の土台を育んでくださる素晴らしい学校でした

持田 佳代 さん

テキスタイルデザイナー
1975年3月卒業

和洋女子大学を卒業後、信濃町にある大塚テキスタイル専門学校へ入学しました。生活学科では食物学を専攻していましたが、テキスタイルデザイナーになる夢を諦めることができなかったのです。
専門学校を卒業後、直ぐにテキスタイルのアトリエの先生の元に3年間弟子入りし、その後、婦人服地メーカーに入社。生地の企画とテキスタイルデザインを7年間担当しました。その後、メーカー在職中に初めて営業し、生地を納めた、(株)コシノジュンコデザインオフィスに15年間勤務しました。きっかけは、メーカーを退職し、フリーのツアーで初めてパリに行った時のこと。「ジュンココシノ」のパリコレがツアー中に行われることを事前に知っていたので、パリコレの前日にパリオフィスを訪ねると、チーフから「ちょうど良かった!人手が足りないから、手伝って!」と言われ、そのままオフィスで朝まで作業を手伝うことに。そしてホテルにも戻れないまま、スタッフと共にショー会場まで行き、引き続き楽屋の手伝い、そして、パリコレ本番は楽屋の隙間から覗き見で堪能! ちょっと、ご挨拶によるだけだったはずが思ってもみない展開となった1日でした。その直後に、本社採用が決定。この年、パリのアベニューモンテーニュにコシノジュンコ先生のブティックがオープンし、テキスタイル専門の人材を求めていたということが採用理由でしたが、なんとも不思議なご縁だと思っています。
仕事は、パリコレの生地、各国(北京・ニューヨーク・ベトナム・キューバ等)でのショー用の生地、直営ショップの生地、各ライセンスへの生地の提案、各プリント生地の柄作り、生地作りなどのテキスタイルデザイン、企画等を担当。国内外の生地の展示会、メーカー、産地を駆け廻る日々でした。特にパリコレの生地の準備は、一年先を思い、新鮮で感動を与えられる生地、コシノジュンコ先生の心を捕らえデザインイメージを膨らませる素材を用意しなければ!と毎回祈るような気持ちで必死でした。パリコレと同時に『蝶々婦人』や『魔笛』などのオペラの衣装の生地、ライセンスの企画など、仕事はパリコレ以外にも山程有り、次々と待った無しに重なります。また、ブティックやご自宅でコンサートやパーティーが行われる際には、テーブルセッティングなどの仕事もあります。食材の買い出しや発注、プロのイタリアンシェフの手伝い、ファッションショーの楽屋での、モデルやスタッフのお弁当やドリンク・スナック類の選択や手配など、ファッション界に入ったはずなのに不思議と「食」の仕事も与えられ、このような場で大学での学びが大いに活かされたと思います。在職中の15年間はまさに無我夢中。仕事を通して、コシノジュンコ先生の絶大なるパワー、次々と生まれるデザイン、思いもよらぬ大胆な発想、独自の色の世界、鋭い感性、その美学に触れ、刺激的な毎日から多くの事を学びました。また、生地作りを通して多くの生地メーカーや産地の方々と出会い、皆様からの協力を得て、良き素材にも恵まれ、感謝に満ちた15年間でもありました。
厳しいファッション業界の中で大らかさを忘れず、人と和を保ち、目的を見失わず、忍耐を持って事に当たる。和洋で学んだ10年間で、そんな人間の土台が培われたと思います。和洋は、穏やかで心温かい人間の土台を育んでくださる素晴らしい学校でした。
現在はフリーランスでテキスタイルデザインを手掛けています。最近では主に、某ファッションデザイナーのライセンスラインのプリントデザインに関わっています。お店で商品を手に取った時、或いは購入した洋服を着た時に、その人の心にスーッと寄り添い、なにかよいことがありそう!という煌めきを与えることができる服になってほしい。そう願って、一点一点、心を込めて、すべて手作りでテキスタイルデザインをしています。