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大学院

「生活科学系コンソーシアム博士課程論文発表会」で論文が採択された、大学院生にインタビュー!

3月27日に開催された「第14回生活科学系コンソーシアム博士課程論文発表会」で、和洋女子大学大学院 総合生活研究科の高橋さんの博士論文発表が採択されました! 発表された8演題中、6演題が国立大学からの発表の中、高橋さんの論文が採択されたのは素晴しい快挙! 和洋女子大学 健康栄養学科の卒業生でもある高橋さんに、お話を伺いました。

高橋 美知代さん

総合生活研究科 総合生活専攻 博士後期課程3年(※取材時)

――高橋さんの論文が採択された時のご感想をお聞かせください
総合生活研究科長の柳澤幸江教授より、指導教員の鈴木敏和教授を通じて「第14回生活科学系コンソーシアム博士課程論文発表会」をご紹介頂いて応募しました。採択された際には、自分の研究が評価されたことを実感し、そして研究成果を発表できる機会を頂けたことを嬉しく思いました。
 
――研究テーマを教えてください
研究テーマは、「還元型コエンザイムQ10 の吸収に影響を与える食品及び遺伝的要因の検討」 (要旨)です。還元型コエンザイムQ10 (CoQ10 )は、健康の維持・増進あるいはアンチエイジングを目的としたサプリメントとして期待されていますが、その有効性は結論付けられていません。私は、CoQ10 サプリメント摂取にともなう血清CoQ10 値の上昇量に大きな個人差があることが、その一因である可能性があると考え、CoQ10 吸収に影響を与える要因として、食品と遺伝的な要因の2つに焦点を当てて研究を行いました。
CoQ10 の研究は、博士前期課程の時から取り組んでいて、すべての人が、還元型CoQ10 による健康の維持・増進あるいはアンチエイジングの効果を得られるようにするために、CoQ10 の吸収に影響を与える要因について研究したいと思い、長年、CoQ10 の研究を行っている鈴木教授の指導を受け、博士後期課程でも研究を行いました。

【写真】指導教員の鈴木教授 と一緒に、実験室にて記念撮影

――大学院への進学を悩んでいる方に向けて、メッセージをお願いします
研究することで新たな知見を得る楽しみがあります。現時点で常識と考えられていることが、実は間違っていたということもあります。常識を疑ってみることで、新たな発見に繋がることもあります。研究に興味のある方は、まずは博士前期課程(修士課程)で研究の基礎に触れてみてはいかがでしょうか。


高橋さんの博士論文「還元型コエンザイムQ10 の吸収に影響を与える食品及び遺伝的要因の検討」 (要旨)は、下記の4論文を基に作成し、令和4年度 理事長賞を受賞しています。ぜひ、ご一読ください。

[1] 高橋 美知代,木下 徹,金子 健彦,鈴木 敏和.長期間の補酵素Q10 (CoQ10 )サプリメント摂取に伴う血清CoQ10 レベルに及ぼす食習慣の影響の検討.和洋女子大学紀要.2018,58,111-118. doi/10.18909/00001564 
[2] Takahashi, M.; Nagata, M.; Kaneko, T.; Suzuki, T. Miso Soup Consumption Enhances the Bioavailability of the Reduced Form of Supplemental Coenzyme Q10 . J Nutr Metab. 2020 Jan 7;2020:5349086. doi:10.1155/2020/5349086 
[3] Takahashi, M.; Nagata, M.; Kinoshita, T.; Kaneko, T.; Suzuki, T. CYP7A1, NPC1L1, ABCB1, and CD36 Polymorphisms Are Associated with Increased Serum Coenzyme Q10 after Long-Term Supplementation in Women. Antioxidants. 2021, 10, 431. doi:10.3390/antiox10030431 
[4] Takahashi, M.; Kinoshita, T.; Maruyama, K.; Suzuki, T. CYP7A1, NPC1L1, ABCB1, and CD36 Polymorphisms Associated with Coenzyme Q10 Availability Affect the Subjective Quality of Life Score (SF-36) after Long-Term CoQ10 Supplementation in Women. Nutrients. 2022, 14, 2579. doi: 10.3390/nu14132579 
 

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