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服飾造形 一般・地域

和洋女子大学×東京科学大学 コラボ企画「ジュニアサイエンスラボ」を開催しました

8月8日、和洋女子大学と東京科学大学との共同開催による「ジュニアサイエンスラボ」が開催されました。中学1・2年生 17名が参加し、科学の魅力と生成AIなどの最先端技術を体験する貴重な機会となりました。講座は、前半が和洋女子大学、後半は東京科学大学で開催されました。

前半では、和洋女子大学 全学教育センターの鬘谷要教授が講師を務め、服飾造形学科の助手と学生、大学院総合生活研究科の院生がスタッフとして参加。はじめに、実験室にて光学顕微鏡の扱い方や「繊維」についての説明がありました。その後、班に分かれて、サンプルとして用意された天然繊維や異形断面糸など様々な繊維の中から、参加者たちが好きなものを選んで光学顕微鏡で観察しました。学生スタッフが中学生たちに観察の仕方を丁寧に教えると、日常ではなかなか見ることのできない繊維の世界を夢中で観察していました。また、希望を募って、髪の毛を採取し、電子顕微鏡で観察しました。自分の髪の毛の表皮(キューティクル)を見ることができ、貴重な体験となりました。鬘谷先生からは大学生の枝毛のサンプルについての説明もありました。ブリーチをすると髪の毛の表面にあるキューティクルが剥がれてしまうという解説に、投影されたサンプルの画像を見ながら中学生たちは真剣に耳を傾けていました。

【写真】鬘谷教授による講座の様子

【写真】説明を真剣に聞く中学生たち

【写真】光学顕微鏡を扱う中学生たち

【写真】枝毛のサンプルについて説明している様子

次に、パソコン教室に移動し、近年話題の生成AIについての説明を受けました。「ChatGPT」と「Gemini」を対決させるという形で紹介され、具体的には、鬘谷教授がピカチュウとピチュウを組み合わせたキャラクターを生成し、両者に「このキャラクターは何か?」と問いかけたところ、最初はそれぞれ異なる回答を示しましたが、対話を進めるうちに回答が変化し、最終的にはどちらも「ピカチュウ」という結論に達しました。この事例を踏まえ、鬘谷教授から覚えておいてほしい言葉として「ハルシネーション」が紹介されました。これはAIがもっともらしく誤った情報を示す現象を指し、参加者たちに向けて、生成AIと共に生きていく上での可能性や面白さ、そして注意すべき落とし穴を伝えていました。最後には、参加者の一人ひとりが生成AIを使い自由にキャラクターを生成し、終始和やかで楽しげな雰囲気の中、AIへの理解を深めることができました。

【写真】西館パソコン教室の様子

【写真】生成AIについて説明する鬘谷教授

【写真】キャラクター生成を楽しむ中学生たち

午後の部は、東京科学大学 国府台キャンパスにて、「科学の世界をのぞいてみよう!」を開催しました。東京科学大学リベラルアーツ研究教育院 奈良雅之教授、勝又敏行助教の指導のもと、身近な科学を体験できる3つの実験講座に取り組みました。最初に奈良雅之教授から「理科は、観察することが大事なので、日常生活の中で楽しみながら観察に取り組んでください」との言葉があり、分光器を組み立てて、蛍光灯を観察しました。2つ目の「ホタルの光を作ろう」では、薬品を混ぜると光が生まれる「化学発光」を体験しました。ホタルが光る原理を薬品を混ぜて再現し、中学生たちは歓声を上げていました。3つ目の「人工イクラを作ろう」では、アルギン酸ナトリウムとカルシウムの反応を利用し、色とりどりの人工イクラを作成しました。液体が球になる瞬間に、驚きの声が上がりました。

【写真】人口イクラについての講義の様子

【写真】実験の様子

今回のジュニアサイエンスラボでは、実験を通じて「科学の面白さ」を発見することができました。参加者からは「自分で体験できて楽しかった」「科学にもっと興味を持った」「今まで知らなかった拡大した世界を見られたのが楽しかった」「生成AIのことについて知れた」「イクラを作る実験と発光の実験が楽しかった」といった感想が寄せられました。参加者の皆さんの目が輝いている様子が印象的でした。今回の講座は、貴重な学びの機会となり、未来の科学者たちにとって一生の宝物となる経験となったことでしょう。ご参加いただきました中学生の皆さん、ありがとうございました。

今回の講座は、「大学コンソーシアム市川産官学連携プラットフォーム」主催講座として、開催されました。
和洋女子大学の産官学・地域・生涯教育センターでは、これからも地域の皆様にとって有益な講座や、次世代の子供たちが楽しく学ぶ機会を提供していきます。