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心理

心理学科の施設、「臨床心理実習室」を紹介します(Vol.3)

和洋女子大学の人文学部 心理学科には「臨床心理実習室」があります。この施設について、すでにトピックスで2回、紹介していますが、今回は、その最終回(第3回目)になります。

心理学科のカリキュラムの中に「発達臨床心理学実習」があります。その科目の展開で、臨床心理実習室のプレイルームにある箱庭を利用しています。臨床心理実習室のプレイルームは主に遊びを通して心理的な治療をする部屋となっています。ここでの治療の対象者としては子どもたちを念頭に置いています。大人でも場合によってはそうなのですが、子どもたちは言葉を交わすだけではなく、実際に手足を動かしてやりとりをすることによってうまくコミュニケーションを取ることが可能です。特に遊びを中心にしてのやりとりは子どもたちとの接点を持つ上で重要な技法となります。また、子どもは言葉で自身の心を表現することが難しいため、遊びを通して自分を表現することが治療的にも有効です。

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【写真】プレイルーム内の様子

 

さて、臨床心理実習室のプレイルームの箱庭を用いた授業では、授業の中で実際にミニチュアのおもちゃを置いて、作品を作っていきます。実際に子どもの立場になって箱庭を作る体験をするのです。そこでは実際にどのような気持ちになるか、作品を作ることでしか得られない体験を通して学びを深めることができます。「発達臨床心理学実習」では、児童心理治療施設に見学に行く前に、虐待を受けていた子どもがプレイセラピー(遊びを通した心理治療)の中で箱庭を作る事例を読み、その子どもの心を想像しながら、事例に即して箱庭を作ってみました。

【写真】臨床心理実習室の利用(プレイルームの箱庭の作品例)

 

学生たちは子どもの頃を思い出したり、各自の頭の中のイメージを思い浮かべたりしながら、「箱庭を作る」ことで、作品を通して、それらを自由に表現できます。箱庭用の特別な砂に触れたり、ミニチュアの人形やものを並べたりすることで箱庭に触れることの楽しさを経験しつつ、学びが深まっているように思います。また、臨床心理実習室の観察システムを使うことで作品の記録を残すことやどのように作品を作っていったかという流れを動画としてとっておくこともできます。これによって、自作の箱庭作品だけをスチルカメラで残すだけではわからない細かい作業内容やその過程での表情などを、自分自身で詳しく知ることが可能になっています。

今後、さらに他の授業でも臨床心理実習室を使い、よりよい学びの経験を学生たちにしてもらうことで心理学の実際的な知識や理論を身につけていけるように授業展開をしていく予定です。

<これまでの紹介記事はこちらから>
心理学科の施設、「臨床心理実習室」を紹介します(Vol.1)
心理学科の施設、「臨床心理実習室」を紹介します(Vol.2)

心理学科の学びについてはこちらから
千葉テレビで放送された、心理学科の紹介動画はこちらから

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