トピックス
留学生インタビュー Vol.2「中国と日本の美しい文化を学び、文化交流の懸け橋になりたい!」
付 心晴(フ シンセイ)さん
日本文学文化学科2年生(※取材時)
出身:中国 陝西省 西安市
■留学する前、中国では何を勉強していましたか?
私は中国、陝西省西安市出身です。 シルクロードの起点であり、古代日本では「唐土」と呼ばれた場所、そして楊貴妃が生まれた中国最古の都市です。日本に来る前は、中国の高校で文系コースを学び、進学コースは芸術を専攻していたので、主に美術を学びました。留学を決めてから、半年ぐらい日本語の基礎を独学で学びました。
■日本に留学したいと思ったきっかけと、留学の経緯を教えてください。
当初は美術を学ぶことにこだわっていましたが、次第に自分は絵画を学ぶのに向いていないと感じるようになりました。 たまたま高校の国語の先生がパワーポイントで『源氏物語』を引用していたのがきっかけで、日本の上代という美しい時代と、その時代の文学に興味を持つようになりました。源氏物語を読むことで、高校時代に出会った日本の古代宮廷の華やかな文学を学びたいという思いがさらに強くなり、また、中国での勉強では古典的な面が主流ではなかったので、これは日本で勉強しなければならないと思ったことがきっかけです。
■和洋女子大学を知ったきっかけは何ですか? また、入学の決め手を教えてください。
私は女子校の制度に憧れていたので、塾の先生に「女子大以外には行きたくない」と伝えていました。先生は私の考えを理解してくれて、いくつかの女子大を勧めてくれましたが、どの大学も私の理想の女子大とは思えませんでした。そこで、いくつか男女共学の大学を受験して、合格は取ったものの、どの学校にもあまり行きたくありませんでした。最後に塾の先生から和洋女子大学のキャンパスの写真が送られてきたのですが、とてもいい環境だと感じました。学校見学と入試相談を兼ねて和洋女子大学のキャンパスを見学して、キャンパスの雰囲気が落ち着いていていいな、と思いました。また、日本文学文化学科の日本文学専攻も自分の志望と同じ(古典文学を勉強できること)だったので、すごく気に入りました。入試が終わって、先生方の丁寧な対応まで含めて、すべてがとても気に入って、和洋女子大学に合格できた時はとても嬉しくて、すぐに入学を決めました。
■和洋女子大学に入学してみて、第一印象はどうでしたか? 入学前とのギャップはありましたか?
入学式で一番印象に残ったのは、先生方の個性の違いでした。 入学式で挨拶された文学の先生方は、私が最初に思っていた「文学の先生はみんな真面目で無口」というイメージとは、意外にも大きく違っていました。 おだやかな方、活発な方、優しい方など、個性豊かな講師陣がそれぞれ自分研究の分野を紹介してくれました。私の大好きな、泉鏡花について研究している梅山 聡先生のスピーチが一番印象に残っています。とても上品で、言い回しが上手で、しばらくは真似をしたいと思ったほどです。 入学前は規則だらけの厳しい雰囲気の大学なのかな?と思っていましたが、入学してみると、秩序がありながらも活発な雰囲気のある大学だと思いました。
■日本での大学生活はどうですか? 特に興味を持っている授業と、その理由も教えてください。
和洋女子大学での勉強は、本当に本当に楽しくて、充実した日々を過ごすことができています。 これまでの人生の中で、先生と一緒に文学に触れることができたのは、学生時代で一番好きな時間だと言えます。私が一番好きな授業は、佐藤 勝明教授の授業「日本文学文化の基盤」です。 実生活から、人々の生活から、祭りから、信仰から、日本文化の基本をたくさん学び、好きになりました。
■日本の好きなところ、好きなものを教えてください。
実は、私の最大の趣味は着物文化の研究で、普段から着付けの練習をしています。YouTubeで動画を見ながら、自分で着付けを勉強し、今では10分くらいで着物を着られるようになりました。着物は中古オンラインショップで購入し、休日に着物で庭園を散歩するのが最大の趣味です。 着物と日本庭園は、私の大好きな組み合わせです。また、髪が長かった頃は、着物のヘアスタイルを研究するのが好きでした。
■いま、学生生活でハマっていることはありますか? また、休日の過ごし方を教えてください。
着物での散歩とは別に、やっと自分のカメラと新しいレンズを手に入れたので、今のお気に入りは写真撮影です。 特に神社を撮るのが好きで、日本の伝統に関わるものとして、とても気に入っています。休日には博物館や庭園の撮影に行くことが多いのですが、実は友達といるより一人で過ごすことのほうが好きなんです。日本へ留学後の3年間で、日本の都道府県のうち半分は訪れたほど、旅行が大好きです! 夏休みや冬休みなどの長期休暇には、いつも旅行の予定を立てています。
■最後に、今後の目標や、将来の夢はありますか?
将来は日本で仕事をしたいので、まず大学院に進学し、その後は文化振興の仕事などに携わりたいと思っています。私にとって、中国と日本の文化を学び、理解することは素晴らしいことです。母国に日本の美しさを、日本に母国の特徴を紹介し、文化交流促進の一端を担えればと願っています。 私にとって、着物やチャイナドレス、神社や道教寺院は、いずれも両国の文明の美しい部分であり、これらの美しさをより多くの人に伝えることができればと願っています。