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こども発達学科の教員たちが韓国の国立昌原大学に招かれて学術交流を深めました
こども発達学科の教員3名(矢藤誠慈郎教授・田島大輔助教・権泫珠教授)は、韓国の国立昌原(チャンウォン)大学校 幼児教育科と社会科学研究所の招聘で2024年3月6日~9日に韓国を訪問。学術交流や特別講義、保育・幼児教育の現場視察を通して交流を深めました。
社会科学研究所主催のセミナーでの矢藤教授の主題発表と討論
国立昌原大学校 社会科学研究所主催の「韓日幼保統合の現況と争点」をテーマとしたセミナーにおいて、矢藤教授が日本における社会構造の変化と 幼児教育・保育の一体化の動向について発表しました。韓国側からは当大学 幼児教育科の金ミンジョン教授が韓国の幼保統合の争点について発表されました。田島助教が討論者、権教授が通訳として参加しました。
現在、韓国では政府主導で幼保統合化が急ピッチで進んでおり、日本の幼保統合化の歴史や現状に関する関心が高く、「幼保連携型認定こども園教育・保育要領」の策定に関わった矢藤教授の発表に注目が集まり、活発な質疑応答が行われました。社会的な関心も高く、セミナーの様子が複数の地元メディアに報道されました。
田島助教による幼児教育科学生対象の特別講義
国立昌原大学校 幼児教育科の招聘により、田島助教が「日本の幼児教育・保育の実践、遊び中心の保育とはー自らの経験とこどもたちの姿からー遊び中心の保育と教育の現場事例」をテーマに学生向けの特別講義を行いました。幼児教育科のほかに特殊教育科の学生・教員も参加しました。田島助教は、長年の保育・幼児教育現場での実践経験をもとに日本の保育現場の実践事例を動画や写真等で紹介し、フロアの学生たちと活発な質疑応答も行われました。会場では、2023年12月に和洋女子大学を訪問した当大学 幼児教育科の学生たちが日本の伝統遊びについて制作した絵本が李チャンギ学科長から矢藤教授に進呈され、訪問時の和洋女子大学 こども発達学科の学生たちからの助言が絵本づくりに役立ったと、感謝の言葉が述べられました。講義の後、幼児教育科の実習室などの施設見学や、学科教員との懇談も行われました。
保育・幼児教育現場を視察
国立昌原大学校幼児教育科の先生方の案内により、「慶尚南道教育庁幼児教育院」、「国立昌原ハンビョル幼稚園」、職場保育園である「未来の木保育園」の3カ所を視察し、関係者と意見交換しました。幼稚園では、日本からのお客さんに興味を示した子どもたちと日本語の単語を練習しながら触れ合う楽しい時間もありました。訪問した2つの園は室内外の遊び場が充実している、一方、園庭での外遊びについては近所からの苦情もあるそうです。現場視察と実践家との懇談を通して、保育・幼児教育の共通の課題について再認識する機会となり、相互交流し、学び合うことの意義を実感しました。