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【日本文学文化学科ゼミ紹介_2】大塚 千紗子准教授「上代文学ゼミ」

■研究分野および概要
研究分野は日本上代文学です。とくに『日本霊異記』という仏教説話を中心に研究をしています。『日本霊異記』における漢訳仏典の受容のあり方を明らかにすることを出発点とし、説話内の特徴的な語句や表現の機能に注目して、東アジア仏教の信仰を基盤としつつも、そこから逸脱する語りと表現を検証してきました。研究成果をまとめた単著を刊行しています(1)。近年は、上代文学における天皇と仏教との関係に関心を持っています。シルクロードを経て東アジアにもたらされた仏教と、日本における天皇という異なる思想が、どのように語られ、どのような表現として融合していくのかを考察しています。また、大学院在籍時には、『古事記』の歌謡に関する研究会に参加していました。研究会での成果も注釈書にまとめています(2)。

(1)単著:大塚千紗子『日本霊異記の罪業と救済の形象』(笠間書院、2017年3月)

(2)共著:辰巳正明監修『古事記歌謡注釈』(新典社、2014年3月)


■ゼミの名称「上代文学ゼミ」
『古事記』『日本書紀』『万葉集』『風土記』『日本霊異記』などの上代文学作品を、本文の丁寧な精読から探究していくゼミです。これらの作品はもともとすべて漢字で記されているため、漢字の羅列に向き合うことになります。従って、本ゼミでは一語一語の表現にじっくりと向き合い、先行研究の解釈に寄りかかるのではなく、本文批評と堅実な調査にもとづいて作品に対する理解を深めていく姿勢を重視します。そのための基盤として、自律的な精神と批判的な眼差しを養い、自分自身の言葉で考え、語る力を身につけていくことを目指します。

■趣味など
趣味は洋楽鑑賞です。オルタナティブ・ロックを中心に幅広く聴いていますが、なかでも1980年代のイギリスで活躍したロックバンド、The Smiths が好きです。彼らの楽曲は、しばしばメランコリックで内省的だと評されます。軽やかでメロディアスなギターに、ボーカルのモリッシーによる陰鬱な歌詞と歌声が重なって生まれる独特の世界観が特徴的です。漫画も好きでよく読みます。とくに神話や伝承、古代史や民俗学を題材とした、諸星大二郎『妖怪ハンター』シリーズや、星野之宣『宗像教授』シリーズを学生時代に読み耽りました。これらの作品との出会いが、現在の研究の方向性を決めるきっかけになったのかもしれません。他にも、古典文学作品に見える寺社・仏閣を実際に訪ね歩いたり、温泉施設や海沿いの街を訪れたりして”チルアウト”することも好きです。

■先生からのメッセージ
大学生のころは趣味やサークル活動に夢中で、あまり熱心には勉強をしていませんでした(今もその気配はありますが)。当時やり残したことを、大人になってから少しずつ回収しているのだと思います。のび太が放課後までずっと廊下に立たされているように、私は今も学生時代のツケを払い続けています。その途中で気づいたのは、研究をすることは、人間に与えられた大きなよろこびだということです。先人の知恵に学びながら、自分が知りたいこと、探究してみたいことを、ぜひ見つけてみてください。

<研究に関する記事一覧>
冨樫進 編『アジア遊学322 仏典を通して見る日本文化 奈良・平安期における仏教の受容・融合・展開』(勉誠出版、2026年7月)
大塚千紗子「『日本霊異記』上巻第二十五縁における大神高市万侶(大三輪高市麻呂)説話の特質」

『歴史研究』第722号【特集】怨霊――恐怖と災いで渦巻く社会(戎光祥出版、2024年7月)
大塚千紗子「長屋王の変と怨霊伝承」

日本文学文化学科の卒業生と在学生の交流会「国語科向上委員会」を開催しました 2025/02/17

和洋文化講座で「平安時代の和歌を学生と読む」を開催しました 2024/09/09

和洋女子大学 日本文学文化学科は次の3つの専攻から成り立っています
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