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「公衆衛生学を通して、人々の健康に役立つ研究を行っています」(豊川 智之教授)
■専門・研究分野
公衆衛生学領域で、疫学・医学統計学のアプローチを用いた人々の健康を題材に研究を行っています。主なテーマは「医療へのアクセス」です。医療へのアクセスとは、医療を求めている人が、受診すべき時に、適切な医療に受診できることができているかを考えるものです。医師や看護師などの医療従事者が十分に養成されているのか?医療従事者はどのように分布しているのか?医療従事者は働く場所をどのように決めているのか?ガイドラインに沿った診療が行われているのか?医療費は効果に見合っているのか?医療従事者が働きやすく、そして患者が医療にかかりやすくなるような医療制度とは?これらの計画を立てるうえで重要となる患者数はどのくらいいるのか?このような疑問について向き合う研究を行っています。他方、疫学や統計学だけに頼ることは社会の見方も偏ってしまうため、フィールドワークやグループディスカッションといったアプローチも必要と考えています。
■現在の道に進もうと決めたきっかけを教えてください
大学で専攻した生物学の研究の中で、最も興味を持った分野が生態学と行動学でした。これらは生存競争に結び付いた種の分布、そして行動様式の観察に基づく行動理論の検証などが題材となるものですが、この視座から人の健康に役に立つ研究を行いたいと思ったことが、疫学や統計学というアプローチによる公衆衛生学的研究と向き合うきっかけでした。
■授業を通して伝えたいこと
看護師を志す学生には、臨床の場において直面する個々の局面を広い視点から理解することで、行動や思慮に深まりを与えることができると考えています。それは、科学的な側面であったり、制度的な側面であったりするでしょう。そのため、多様な捉え方ができる考え方を身につけられるような講義をしたいと考えています。
■学生へメッセージをお願いします
社会に出た時、あるいは臨床の現場に立った時に、思い出してもらえるような講義を心掛けています。理論的な面や制度面を強調する、いわゆる「冷たい講義」にならないよう、皆さんも講義に積極的に参加してください。疫学・医学統計学を用いた研究に興味があれば、ぜひ声掛けしてください。一緒に研究しましょう。
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