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競争率が高く、難関の「公立図書館司書」の内定を得た戸頃さんにインタビュー!

戸頃梨紗さん
日本文学文化学科 日本文学専攻4年生(※取材時)

 ■司書の資格を取得するまでに苦労した点、楽しかった点を教えてください
資格を取得する過程で苦労したことは「図書館概論」の授業でのテストです。1年次前期の「図書館概論」で、「~を150字程度で説明しなさい」という形式の問題が10問でました。高校までのテストや受験問題とも大きく異なる形式で、ヒントとなる用語も一切書かれていません。もちろんテスト勉強はしましたが、全然わからず、評価もBでした。この結果が非常に悔しくて、言葉をまとめたノートを作成したり、友人や家族に用語説明の練習に付き合ってもらったりと、より力を入れて勉強するようになりました。その結果、司書課程の授業でSを取れるようになりました。大変な経験ではありましたが、「司書になるぞ!」と強い気持ちを新たに抱きました。楽しかったことは図書館見学! 一番嬉しかったのは、憧れの国立国会図書館の見学に行くことができたことです。唯一の法廷納本図書館であるため、規模も大きいのですが、利用者が見ることのできない部分にたくさんの資料が保存され、それを管理する司書の姿を見ることができて嬉しかったです。実際に働く司書の方々を見ることで仕事内容はもちろん、司書の存在感を知ることができて感動しました。

■内定が決まるまでに苦労したことは? 
司書は求人が少ないと聞いていたため、司書だけでなく公務員の地方上級や民間企業を併願して就職活動をしていたので忙しい就活でした。公務員試験が始まる前に民間企業から内定をもらうつもりが、5月頃に面接全落ちを経験し、苦しい日が続きました。しかし、この「面接全落ち」のおかげで、面接練習をしなければならないと気が付くことができました。進路支援センターの学科担当カウンセラーの方に相談し、練習を重ねていきました。回数をこなすことで自信がつくので本番でも堂々と話せるようになり、実際に「しっかりしているね」とフィードバックしてもらえました。また面接(二次試験、三次試験)前に、自治体及び図書館研究の一環として受験している自治体の16館ある図書館の内、4館を巡りました。事前に面積や所蔵数など基礎情報を調査し、まとめ、現地に行って感じたこと、魅力、問題点と改善策などをまとめた資料を制作しました。面接時に提示することはありませんでしたが、「うちの図書館を利用したことはある?」という質問に対し、しっかりと回答することができました。公務員試験対策は講座等を使わずに、学術情報センターで教科書や問題集を借りて勉強していました。本当は数的処理の講座に参加したかったのですが、コロナ禍でオンラインでの授業であったため参加しませんでした。ただ、どうしても一人で勉強するのは寂しいので、講座に参加したほうが、仲間やライバルがいる環境に身をおけるため、モチベーションが維持できると思います。

■いつ頃から図書館司書になりたいと思うようになりましたか?
高校1年生の時に司書の資格を取得できる大学への進学をしようと決めました。本を読むことが大好きだったため、漠然と本に携わる仕事がしたいと考えていました。初めての進路希望調査の際に、友人に「文学が学べる大学に行きたいと考えているが、将来の夢がまだ決まっていない」と泣きながら相談した際に、「そんなに本が好きなら司書になったらいいのでは?」と提案してもらったことがきっかけでした。

■小さい頃の夢は? 
小学生の時は動物が好きだからという理由でトリマーになりたいと思っていました。中学生から本に携わる仕事に就きたいと考えて、高校生の時には司書になりたいと思うようになりました。小さい時から「好きなことを仕事にしたい」と考えていたようです。

■公立図書館司書の内定が決まった時のご自身の気持ちと、周りの反応を教えてください
最終面接(三次試験)の結果通知の封を開けるときの緊張感と、結果を見るまでのドキドキは一生忘れることができません。「合格」の文字を見たときは嬉しくて躍り上がりました。家族に報告するとその日の夕食がお寿司になりました! その後、司書課程や面接相談でたいへんお世話になった吉田昭先生、卒論の平安朝文学ゼミと「図書館サービス特論」の授業でもお世話になっている吉井美弥子先生、進路支援センターの日本文学文化学科ご担当の方、東京オリンピック・パラリンピック2020のFieldCast(大会ボランティア)で一緒に活動したメンバー、幼馴染、友人など就職活動を応援してくださった方々に結果報告をしたところ、皆さんが、次々にお祝いの電話や返信をくださいました。私はこんなにもたくさんの方々のサポートのおかげで合格できたのだと思いました。本当に嬉しかったです。

■司書になるためにズバリ「大切なこと」は何だと思いますか?ひと言でお願いします
「好きこそ物の上手なれ」

■司書をめざす方へメッセージをお願いします
司書の採用人数は少なく、不安になることもあるかと思いますが、それはみんな同じです。「なぜ司書になりたいのか」を原点に「司書になったら何がしたいか」、「こんな図書館があったら便利なのに」を考え続けてください。時間があるならば様々な図書館を訪れて、比較してみてください。公務員採用試験は民間企業と比べて、応募から最終試験までの期間が長いので、体力と気力が鍵になってきます。たまには美味しいものを食べたり、1日中読書したりと息抜きもしてください。それでも辛いときは友人、家族、進路支援センターの方々に相談して、最後まで諦めずに取り組みましょう。私たちの和洋女子大学には「不安」を「自信」に変えてくれる人たちがたくさんいます。たくさん相談して自信を持って試験に臨むことで、皆さんが悔いのない結果になることを心から祈っています。

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