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小川高義客員教授による特別講義「翻訳のイメージづくり」を行いました

6月9日、和洋女子大学の小川高義客員教授(東京工業大学名誉教授)が、英語コミュニケーション学科で特別講義「翻訳のイメージづくり」を行いました。小川先生は、エドガー・アラン・ポー、ヘンリー・ジェイムズ、O・ヘンリー、ジョン・アーヴィングなど、これまでに数多の翻訳書を手がけている翻訳家として有名です。特に近年では、インド系アメリカ人のジュンパ・ラヒリの作品を訳されており、4月にラヒリ著『翻訳する私』が出版されたばかり。文学や翻訳に興味のある、英語コミュニケーション学科の学生約40名と、人文科学研究科英語文学専攻の大学院生が講義に出席しました。

【写真】司会の長妻准教授が小川客員教授を紹介

【写真】ギャグもまじえて学生たちを和ませます

講義は、翻訳とはどのようなことか、翻訳する時の心がけについて、というところから始まりました。まず、翻訳すると「芸術作品の素材(言語)が変わるのだから、原作の完全なコピーは無理で、する気もありません」と小川先生。「訳者は役者」のようなもので、自分が入りこむのは良くない、英語を話す人と日本人では文化が異なるため、「自分たちの常識」を混ぜてとらえないことを注意されているとの話してくださいました。翻訳には時代背景の知識が必要であったり、前後からも様々な情報を読み取ってイメージを膨らませていく、心の動きが大事など、いずれも長く経験を積んだ翻訳家の姿勢や気持ちを、学生たちは真剣に聞いていました。

後半の講義では、1つの単語をいかに受け止め、イメージが伝わるように訳すのが大切なのかについて、ケイト・ショパン、ヘンリー・ジェイムズなどの具体的な作品の箇所を例示されながら、英語ひとつひとつについて説明されました。その他、ここには紹介しきれないほどのたくさんの「翻訳」へのスタンスや思いを、90分にわたり熱く語っていただきました。講義後には学生から質問がいくつも出て、小川先生も「的を射ている」と驚かれていました。

【写真】熱く講義をしてくださる小川先生

講義後の学生たちは、「翻訳は理想論だということに納得」したり、「原作者の伝えたいことを表現する日本語力の必要性」や「文化や時代背景を細かくネットなどで調べて正しく解釈する大変さ」を理解したようです。「改めて翻訳の奥深さを実感」したり、「原作者と心の中で対話しながら言葉を書く」「著者と読者とをつなぐ役割をするのは素敵な仕事だと思った」との声も寄せられました。また、ダジャレを盛りこんだお話には、「楽しみながら講義を聞くことができた。小川先生は言葉が好きだからこそ、遊びとして追求できるのだな」と感じた学生もいました。

【写真】質疑応答では質問もたくさん出ました

【写真】小川先生の話に真剣に耳を傾ける学生たち

日頃は英語を読むのに苦労をしている学生たちですが、「辞書の単語をあてはめて読むだけではだめだとわかり、勉強になった」「これからはわからない英単語を調べたら、その意味を頭に入れた上で、読む時にイメージで頭の中に表すようにする」と意識を高められた、たいへん有意義な講義でした。

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