メニュー 閉じる

トピックス

トピックス

令和4年度 和洋女子大学・和洋女子大学大学院 入学式を挙行しました

4月4日、和洋女子大学構内の和洋学園講堂にて、令和4年度 和洋女子大学・和洋女子大学大学院 入学式を挙行しました。
新入生の皆様、保護者の皆様、ご入学おめでとうございます。新入生の方々の大学生活が充実した素晴らしいものになりますよう、教職員一同、全面的にサポートしますので、共に楽しい4年間を過ごしましょう。



 

卒業生・修了生の皆さんへ ~式辞~

和洋女子大学
学長 岸田宏司

新入生の皆様、入学おめでとうございます。ご家族の皆様にも心よりお祝い申し上げます。みなさんが今日の入学式に出席できたのは、入学試験に合格し、高校を卒業した皆さんの努力によるものです。そして見逃せないのは皆さんの成長を支えてくださった家族と仲間の協力です。大学の入学式に出席するには、皆さんの不断の努力と周りの人々の支援、その両方があってはじめて成り立つことを、この入学の機会に改めて考えてください。

今の社会情勢を見ているとこうして大学の入学式に臨んでいることは奇跡の積み重ねであることを痛感しています。COVID-19のパンデミックは皆さんの日常生活をいとも簡単に奪い、さらには友と学ぶ機会も奪いました。しかし、授業や行事の日程を変更し、オンラインを活用した新しい学びを取り入れ、皆さんは高校を卒業し、大学入学に至りました。厳しく制限された生活に、解消できない「苛立ち」を感じたことと思います。

世界に目を向けるとどうでしょうか。パンデミックだけでなく、教育を受けられない皆さんと同世代の女性が数多くいます。タリバーンに支配されるアフガニスタンでは、女子が教育を受けることが厳しく制限されています。タリバーンは、今年の3月24日から女子教育の再開を宣言していましたが、再開は延期されてしまいました。そのことを報じた イギリスBBCの記者、ヒューゴ・ウィリアムズは、現地の女子生徒の声を記事で紹介しています。「私たちは家事以外に何もすることがなくて、1カ所にただ固まって過ごしています」、「勉強ができないなんて、死刑みたい」。答えているのは15、16歳の女子で、日本では中学生、高校生の年齢です。初等教育、中等教育でさえも十分に受けられない、ましてや大学で学ぶことなどは夢のまた夢、と言うのが実態です。また、ロシアの武力侵攻を受けているウクライナでは学ぶ機会も、生活も奪われてしまい、家族と分かれて国外に脱出する以外に命を守れない状態がひと月以上も続いています。

私たちの足元を振り返ってみてどうでしょうか。わが国では男女平等で公正な試験で大学進学ができます。学力では女子が男子を上回っていることが各種調査で明らかになっています。しかし、女子の4年生大学の進学率は男子のそれを長年、上回りません。この事実の背景に、女性が学びにくい環境や文化が日本の社会に残っているのであれば、そのことに私たちは目を瞑ることはできません。皆さんが女子大学を進学先に選んだことには、こうした目に見えない日本社会の「性差別」を感じたからかもしれません。日本は残念ながらジェンダーギャップが先進国の中ではまだダントツに大きい国です。その現実を知り、ジェンダーバイアスの小さい和洋女子大学で、存分に自分の能力を磨いてください。それに加えて、学びたくても学べない女子が世界には数多くいることも知ったうえで、大学教育を受けられることを誇りに、学んで欲しいと思います。

今年、和洋女子大学の母体である和洋学園は創立125周年を迎えます。創設者の堀越千代先生は、子どもたちの服装を着物から活発に動ける洋服に変えることで、明治までに築かれた日本の生活文化の変革に挑戦した女性です。そして女子の学ぶ場所を設け、遅れていた女子教育の道を拓いたパイオニアでもあります。皆さんは創設者の熱い思いを125年の時を超えて、受け継ぎ、社会を動かす女性として成長されることを期待しています。大学の学びは生涯の基礎となります。

私はロシアのウクライナへの軍事侵攻に強く抗議する一方で、ロシア文化とロシア国民が世界の人々から棄損されることを危惧しています。私がこうした思いに至るのは私が大学時代に学んだ第2外国語のロシア語が原点であることは間違いありません。今、振り返ると大学での学びは本当に貴重でした。新入生の皆さんがそれぞれの思いをもって、大学で学びを深め、社会を生き抜くための「智」に磨きをかけられることを心より願い、私からの式辞とします。

学生たちの様子

和洋女子大学・和洋女子大学大学院の入学式やオリエンテーションでの新入生の様子です。今日の市川市は雨。肌寒い中でも、学内に学生たちの笑顔がキラキラと輝く一日になりました。
   
 

 

 
【写真】学科別オリエンテーションの様子

式典終了後、各学科にてオリエンテーションを行いました。オリエンテーションの様子は以下よりご覧ください。

日本文学文化学科
心理学科
こども発達学科
英語コミュニケーション学科
国際学科
服飾造形学科
健康栄養学科
家政福祉学科
看護学科