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将来像~卒業生の活躍

将来像~卒業生の活躍一覧

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お世話になった先生方のように、学生が相談しやすい身近な存在の助手になりたい

我妻 依美 さん

和洋女子大学
日本文学文化学科 助手
2015年3月卒業

2015年3月に和洋女子大学の現 日本文学文化学科 書道専攻を卒業した我妻依美さんは、2020年10月に発表された「改組 新 第7回日展(令和2年度) 5科(書)」部門において、初入選を果たしました。

■現在のお仕事について
和洋女子大学の日本文学文化学科 書道専攻で先生方の助手をしながら学生の大学生活に関わる事務や、カリキュラム等のサポートを行っております。また書作での相談に乗ることもあり、日々、学生と勉強しているような感覚で仕事をしています。

■在学中に感じたことや、当時の進路に関する想いなどを教えてください
在学中に感じたことは、書道専攻の先生が学生一人ひとりを丁寧に見てくださっているなということです。卒業後の進路を考えた際は、書道に関わる仕事がしたかった事と4年間お世話になった大学へ何か恩返しができたらと思い、助手補という道を志望しました。今の助手の仕事においても、お世話になった先生方のように学生が相談しやすい身近な存在になれるように心掛けています。

■今回の作品として、どうして、この杜子の作品(字)を選びましたか? 
今回の作品では2行目に見栄えのする字を多く入れて、作品全体が賑やかになるような構成にしたいと思いました。詩の「游」や「蓬」「常」という字は自分の感性を表現しやすい文字だと感じ、今回は杜甫の「宣政殿退朝晩出左掖」を選びました。

■作品を制作する際のコツなど教えてください 
書く時は日にちや時間を決め、集中して書きます。作品は勢いで書く事も重要ですが、私は一字一字の字形や配置、墨量等を考えながらじっくりと書いています。

■今回の入選について感想などを教えてください 
今回の作品は従来取り組んでいる2尺×8尺(53㎝×225㎝)の縦形式で作品の重量感を意識することや、今日まで積み上げてきた経験の中で「自分にしか出せない表現を出すこと」を目標と定め、作品を書き上げました。
入選者発表まで、「もっと、こうしておけばよかった」と頭の中は毎日、作品制作の反省ばかりしておりましたが、自身の入選を知ったときは大きな驚きと感動でした。初入選は人生で一度きりの経験ですので、この思い出は大事にしたいなと思います。日々、ご指導頂いております先生方、支えてくださる皆様には感謝の気持ちでいっぱいです。

■これからの目標・夢などありましたら教えてください 
これからも先生や学生のサポートをしながら学生と共に書を学び、発表の場においても積極的に作品を出品していきたいと思います。また、将来は書を子どもから大人まで、教えられる講師になれたらと思います。

■和洋で頑張る後輩たちへのメッセージ 
書道コース(現 書道専攻)で過ごした4年間は、勉学、作品制作と忙しい日々でしたが、先生や仲間に支えられ、乗り越えることが出来ました。この経験は今の自分の自信になっています。長いようで短い4年間を自分なりにどのように過ごすか、しっかりと自分を見つめて充実した4年間を過ごしてください。

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和洋女子大学で書道を学んだことで、一生ものの力が身に付きました

工藤 瑠美 さん

千葉県立松戸南高校
芸術科書道 教諭(取材時)
2018年3月卒業

■入学の決め手はオープンキャンパスで出会った方々。ここなら大好きな書道を思う存分、勉強できると確信
私が和洋女子大学への進学を決めた理由は、オープンキャンパスで出会った先生方や先輩方が大変親切に大学について教えてくださり、ここなら安心して4年間学べると確信したからです。また、書道の専門的な知識や技能を学べるカリキュラムもとても興味深い内容でした。中でも、4年間の集大成として行う鴈鴻会書展※(卒業制作個展)の開催には大きな魅力を感じました。「卒業論文は筆で書く」という話にもワクワクしたのを覚えています。和洋女子大学なら大好きな書道を思う存分、勉強できると思い、進学を決心しました。

※雁鴻会書展(卒業制作展)とは:日本文学文化学科 書道専攻4年次に、4年間の集大成として、専門の教員から指導を受けながら、卒業論文と卒業制作に取り組みます。卒業制作展は個展形式で行われ、会場の確保から表具、案内状作成、作品搬入、陳列まで、展覧会に関わる全ての作業を学生自身が行うという全国でも珍しい卒展です。

■切磋琢磨しながら過ごした4年間は、かけがえのない時間でした
同じ教職をめざす仲間や書道が好きな友人がたくさんできたことにより、毎日の学びがとても楽しかった大学生活でした。皆と切磋琢磨しながら過ごした4年間は、かけがえのない時間だったと思います。書道専修(現 書道専攻)の学生は4年生になると、教員採用試験の勉強や卒業論文の執筆、鴈鴻会書展※の準備などでとても忙しくなります。苦しいこともありましたが、友人たちと遅くまで勉強した後に大学からの夜景を眺め、達成感に溢れる充実した時間を過ごしました。
また、授業でわからないことや疑問に思ったことがある度に先生の研究室を訪ねてはアドバイスをいただきました。進路が不安な時には、自信のつく前向きな言葉をたくさんかけていただきました。多くの先生方に背中を押していただき、卒業した今でも感謝の気持ちでいっぱいです。和洋女子大学で書道を学んだことで、諦めない心や集中力など、一生ものの力が身に付きました。その力は社会人1年目の今、私の大きな支えになっています。 

■現在の仕事で一番のやりがいは、生徒の成長を近くで感じられること 
私の現在の仕事の一番のやりがいは、生徒の成長を近くで感じられることです。4月には筆の持ち方や墨の磨り方も分からなかった生徒が、秋には自分の身長に近い程の大きな作品作りにも挑戦します。できなかったことができるようになった時や、良い作品ができたときの嬉しそうな顔は、キラキラと輝いており、とても素敵です。生徒同士の何気ない会話の中で、「最近、なんか書道が面白くなって来たんだよね」という言葉を耳にした時は、最高に嬉しかったです。
授業では試行錯誤の連続ですが、生徒は私が思っている以上に柔軟な発想を持っていて驚きます。教えるよりも、生徒から教わることの方がずっと多く、私自身が成長できることも教師という仕事の魅力だと思います。 

■生徒一人ひとりへの丁寧な指導を心がけています
現在の仕事で大変難しい点は、生徒一人ひとりの書道に対する興味の度合いが違うことです。書道が大好きな生徒もいれば、筆を持つことへの苦手意識が大きい生徒もいます。書道が好きな生徒には少しレベルの高いことに挑戦させたり、苦手な生徒に対しては、筆で字を書くことの面白さなどを伝えたりするよう努力しています。そして何より、生徒一人ひとりの良いところを見つけて、私の言葉で心から褒めることを大切にしています。また、授業以外にも教師の仕事はたくさんあり、毎日くたくたに疲れて帰宅しますが、休みの日はぐっすり寝たり美味しいものを食べたりと好きなことをして気分転換をしています!

■卒業しても、さらに書道の力を磨いて成長していきたい
これからも、さらに書道の力を磨いて成長していきたいです。今は、日展という名誉ある展覧会で入選をいただくことが目標です。大変狭き門で、私には何年かかるかわかりませんが、作品作りに悩み励む日々も、大きな糧となっています。普段からお世話になっている先生方や先輩方から指導を頂きながら、これからもさらに腕を磨き、作品を見る目を養い、努力を重ねて参ります。私が成長する事で、少しでも書を学ぶ高校生の役に立てれば、とても幸せです。また、自分自身が書道をずっと好きでいられるように、書道にしかない魅力を探し続けていきたいと思っています。 

■和洋で頑張る後輩たちへのメッセージを最後にお願いいたします!
自分の進路に関して、迷ったり悩んだ時期もありましたが、多くの人に支えられ、今はこの道を胸を張って進んでいます。皆さんもぜひ、納得のいく進路探しをしてください。 

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和洋女子大学で、教育者として、卒業生として、日々精進しています

吉山 さやか(旧姓 秋山) さん

和洋女子大学 人文学部 日本文学文化学科 書道専攻 非常勤講師
東京高等学校 非常勤講師(取材時)
2008年3月卒業

■大学卒業後、和洋女子大学で助手補になりました
わたしは、平成20年3月に卒業後、助手補・助手として働き、現在は和洋女子大学と東京高等学校の非常勤講師として働いています。大学では、書表現(筆墨硯紙)、行書法、鑑賞の1・2・3年生を対象とした授業を担当させていただいています。高校では書道Ⅰの授業、書道部の指導にあたっています。
母校で学んだ事を、後輩たちに指導する立場となりました。私が卒業後、書の道に対しさらに想いが深まったこともあり、今一生懸命に学んでいる学生たちに対して、自分の経験をもって、特別な思いで授業をしています。

■助手、非常勤講師になった理由
卒業後も引き続き書道に携わり、かわいい後輩たちのサポートをしていきたいと思ったのが理由でした。助手の仕事を終えた後も非常勤講師になった理由は、私自身がまだまだ学びたいと考えていたので、助手として経験したことを生かしながらも、指導者として人を育てていきたいという想いからでした。

■高校の芸術科書道の先生に勧められて和洋女子大学へ入学
小学校1年生のころから、遊びではありますが書道を始めました。ずっと書道が好きだったので、高校生で書道部に入りました。高校3年生、なんとなく医療の道に進もうと思っていたのですが、何か腑に落ちず、芸術科書道の先生に相談したところ、和洋女子大学を勧められました。オープンキャンパスにも参加し、井上 清徳教授による書道コースの体験授業を受けてとても楽しかったのと、施設が素晴らしいと感じたことで、進学を決めました。

【写真】和洋女子大学での「行書法」の授業の様子

■大学生活で印象に残っていることは雁鴻会書展(卒業制作展)と卒論
私の大学生活で特に印象に残っていることは、雁鴻会書展(卒業制作展)※と卒論です。 実技と理論の両方を学ぶ書道コースのカリキュラムの集大成。1年次から4年次のすべての作品20~40作品を、個展として展示します。3年の秋から卒展のために会場のアポや確保を自分で行うなど、私にとってはすべてが社会勉強でした。大変なことも多かったですが、この経験が現在に繋がっているなと実感しています。

※雁鴻会書展(卒業制作展)とは:日本文学文化学科 書道専攻4年次に、4年間の集大成として、専門の教員から指導を受けながら、卒業論文と卒業制作に取り組みます。卒業制作展は個展形式で行われ、会場の確保から表具、案内状作成、作品搬入、陳列まで、展覧会に関わる全ての作業を学生自身が行うという全国でも珍しい卒展です。

【写真】和洋女子大学での「行書法」の授業の様子

■今後も教育者として、卒業生として、後輩たちの役に立てるように日々精進していきたい
私が大学4年間で得たことが、目の前で授業を受ける学生一人ひとりの人生の何かしらのヒントになれるよう、後輩たちの役に立てるように、教育者として、卒業生として、日々精進していきたいです。 

■後輩へ向けて「たおやかな生き方のできる女性に」
書は、自分を映す鏡のように感じます。仕事や生活におけるパフォーマンスが毎日同じにならないように、日々の体調が変動するように、書にも自分のコンディションは影響します。女性の自立とは、そんな自分と向き合い「たおやかに生きていく」ことだと私は解釈しています。皆さんには、書を通じて自分と向き合い、これからの多様な変化に応じて、たおやかな生き方のできる女性になって欲しいと思います。応援しています。頑張りましょう。 

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尊敬する先生方は、卒業をして25年経っても忘れることはありません

椎名 香 さん

元 和洋女子大学人文学部 日本文学文化学科 書道専攻 助手補
常総学院高等学校教諭
1993年3月卒業

■現在のお仕事について
書道教諭として高等学校で教鞭を執っています。本校の芸術の授業は一学年のみの選択科目です。しかし一学年平均650名、17~19クラスの大規模校のため幅広い教育活動が求められるので非常にやりがいがあります。中でも書道が苦手な生徒の懸命に古典と向き合う真剣な眼差しや姿勢にハッとさせられ、字に対してだれもが持つ志を大切にしながら教壇に立たなければならないと教えられます。

■大学の学びで印象に残っていることなど
高校の恩師が勧めてくださった和洋女子大学。中島馨先生、鈴木正彦先生などの先生方は卒業をして25年経っても忘れることはありません。特に、懐中電灯を片手に萬葉集の世界を講義してくださった緒方惟章先生は演習発表には妥協を許さない厳しい先生でしたが、この世界を追求されたものを学生である私たちに教授くださいました。また漢文学の講義では日本女子大学主催の井上靖先生の『敦煌』出版記念講演を聴きに行ったことは貴重な体験となりました。ゼミの福島林邨先生がお声を掛けてくださり、助手補として働くきっかけもくださいました。

■和洋で頑張る後輩へのメッセージ 
学生時代とは前進するエネルギーが満ち溢れ世界が大きく開かれている時であると思います。その貴重な時に和洋で学ぶ意味を噛みしめて大切に過ごしてください。学んだことや、ここで生まれた友人関係は生涯にわたって自身に大きな影響を与えてくれます。様々な場面で個人が問われる時代ですが、女性らしく、しなやかに生き抜く力を和洋で育んでください。 

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千葉県の高校で書道科教諭として働いています

加藤 えりな さん

書道科教諭
2012年3月卒業

高校でも書道部に所属し、作品に取り組んでいました。なかなか思うように作品が書けず、進路に迷っていた頃、顧問の先生から勧められて和洋の競書大会へ出品した作品が入賞。賞をとったことで書道を続けていく自信を持つことができ、「和洋で学ぼう」という気持ちが芽生えました。大学の学びで印象に残っているのは、書道コース(現:書道専攻)の必修科目「書道研修」で中国へ行った事。3泊4日と短い期間でしたが、碑碣の見学、現地の学生との交流など、日本ではなかなか学べない事が多くあり、とても貴重な体験ができたと思います。また卒業展(個展)の準備と卒業論文を同時に進行することがとても大変でした。卒業展は、作品制作だけでなく、会場選び、表具、搬入、陳列まですべて自分でプロデュースするという、和洋ならではのとてもユニークな作品展​です。けれど、卒業展のことばかり気をとられていると、卒業論文が終わりません。卒業論文のテーマが卒業展でメインとなる作品に関わってきますので、時代背景や書家それぞれの学書の仕方等もしっかり調べていかなければなりません。同時進行がうまくできず、途中で脱落しそうなゼミ生もいましたが、書道のゼミでは「1人も欠けずに両方を成し遂げる事」​が条件。そのため、ゼミ生同士が助け合い、無事に全員が成し遂げることができたと思っています。一般的に書道というのは、個人で成し遂げることのように思われがちですが、実際には仲間がいて初めて出来る分野なのではないか、と大学4年間の体験を通して感じています。

■後輩へのメッセージ
和洋女子大学の書道コース(現 日本文学文化学科 書道専攻)には、学ぶ環境が整っていると思います。機能的な書道室をはじめ、機材、道具、書籍等、多くの「もの」が揃っているだけでなく、すばらしい先生方もたくさんいらっしゃいます。自ら行動し、「もの」を上手に活用して、先生方によく相談しながら、自分のめざす道に近づけるよう努力してほしいと思っています。