キーワードで学ぶ国際観光確定版

72 東京ディズニーランドの入園チケット一本化 東京ディズニーランドは、1983 年の開園当初は入園券、アトラクション券、 セットのビッグ10、そして乗り放題のパスポートと、数種のチケットが発売 されていたが、2001 年からパスポートのみとなった。これはそれほどアトラク ションに乗らない人(買い物・飲食・ショー目当て、高齢者など)にとっては 値上げである。しかしパスポートに一本化したことで券の販売・確認に関わる 人件費を大幅に削減できたことと、客の滞在時間が長くなって園内での飲食利 用料金が上がったことで経営的にプラスと判断されたためと思われる。乗り放 題であれば一つでも多く乗ろうとするため、乗り物間の人気の差による混雑平 準化にも役立つと考えらえる。 【参照項目】 【参考文献】 (藤丸麻紀) 「敦煌」観光 敦煌は歴史的にシルクロードの玄関口としての要衝であった。シルクロード は主に古代中国の中心部であった中原とヨーロッパを結ぶ交易の道を指すが、 それによって貿易のみならず宗教等の文化の交流が行われてきた。したがって 敦煌観光は砂漠、ラクダといったイメージも強いがやはり仏教を主軸とした異 文化の交流を垣間見ることのできる、世界遺産「莫高窟」(Mogao Caves)見学 が中心となる。2014年にはシルクロード上の他の中心都市、交易拠点、宗教施 設などを網羅した「Silk Roads: the Routes Network of Chang'an-Tianshan Corridor」(シルクロード:長安-天山回廊の交易路網)が世界遺産に登録され観 光に拍車がかかるようになった。 【参照項目】聖・俗・遊と観光の持続可能性 【参考文献】井上靖(1965)『敦煌』新潮文庫. (里正明伍)

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