35 アルベルゴ・ディフーゾ イタリア語で、アルベルゴ＝宿、ディフーゾ＝分散したの意で、「分散し た宿」、すなわち村（集落）全体をひとつの宿泊施設と見立てた仕組みで、宿 泊する部屋、食堂などの機能を村の家々やレストランなどで分担している。そ の村で暮らしているかのような滞在を楽しむという観光の提案でもある。1980 年代初頭、人口減で廃村の危機にあったイタリアの小さな村の町おこしの試み のひとつとして生まれた。古い建物については、「レスタウロ」と呼ばれる手 法による保存・再生・活用がはかられ、利用者が築年数の古い建物の昔懐かし さ、風情を楽しみつつ、現代的な利便性、快適さをもって滞在できるよう工夫 されている。 【参照項目】スローフード、スローシティ 【参考文献】中橋恵，森まゆみ（2018）『イタリアの小さな村へ――アルベルゴ・ディフー ゾのおもてなし』新潮社． （秦泉寺友紀） インスタ映えと旅行 インスタ映えとは、2017 年ユーキャン新語・流行語大賞に選ばれた言葉で、 インスタグラムなどのSNSに投稿すると映える（写真映りが良い）という意味 である。インスタグラムを主として利用している若い女性達は、インスタ映え するか否かを基準に観光スポットや飲食物を選ぶを訪れたり、インスタ映えす る食べ物を食べることがあり、それによって流行する観光・旅行スポットや飲 食物が左右されている。これにはスマートフォンの普及によりいつでも写真を 撮れるようになったたけでなく、SNS の中でも文章よりも写真の投稿が中心と なっているインスタグラムが若い世代によく使われていることが背景にある。 （藤丸麻紀） 【参照項目】 【参考文献】ユーキャン新語・流行語大賞 第34回2017年授 賞語（https://www.jiyu.co.jp/singo/index.php?eid=0034） （藤丸麻紀）
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