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2013/09/24

貴重書に見る香りと文学

展示期間

4月3日(水)~ 7月20(土)

解説

 『日本書紀』の記述によると、推古天皇3年(595年)に淡路島に香木とよばれる香料が漂着し、聖徳太子に献上されたと記されており、これがお香に関する日本最古の記録とされます。しかし、宣化天皇3年(538年)に仏教が日本に伝来した際に、「お香」はすでに経典などとともに持ち込まれていたとも考えられています。「お香」は諸衆の心を鎮め、神仏との特別な交流の場をつくりだす趣意があり、仏教と「お香」は不可分のものであったからです。

 奈良時代(710~714年)になると中国・唐時代の高僧であった鑑真和上が、衰勢していた仏教を立て直すため来日しました。鑑真は経典や仏具と共に数々の香薬を携え、様々な香りを組み合わせる「薫物(たきもの)」を広めたと言われています。

 「お香」を仏教におけるお供えとするだけではなく、より趣味的に、より人間的に楽しもうとする傾向が強くなったのが平安時代です。宮中の貴族たちは、四季の変化を色に変えて身にまとい、浮かび上がる情感を歌にしたため、感情を香りとして表現し、より優れた「薫物」を生み出します。それらは部屋の中で焚くだけではなく、衣装などに香りが移るよう伏籠(ふせご)で焚きしめて楽しむようになりました。独自に配合した香りを持ち寄り、その香りのイメージに合わせて歌を詠む「薫物合わせ」という雅な遊びも発展しました。『源氏物語』の梅枝の巻には、源氏の娘である明石の姫君が入内する際に、持参させる薫物の調合を競う「薫物合わせ」の話が綴られています。これら独特の美意識は貴族社会の大切な儀礼となり、たしなみのひとつとなっていたのです。

 風がそよぐたびに香りが漂う「薫物」の香りとは、どのような情緒を運んできたのでしょうか。本展示では、メディアセンター所蔵の貴重書『枕草子』『古器物及古紋様』などを展示し、文学に表現された香りのイメージの諸相を呈示します。文面から、王朝人の香りに対する思いを探ってみることにしましょう。

画像

kouro 『古器物及古紋様』より
709:Ko43 貴重書


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