ジェンダー・ダイバーシティ研究所年報_創刊号
23/40

2024年7月2日(火)14:00~15:30不登校相談会指導者(於宮城県石巻市)当日の様子は、石巻の地元の新聞社である石巻日々新聞に「発達障害テーマに講演―児童クラブ職員が研修」として掲載され(2024年8月9日付)、参加者の声として、「障害者を保護する法律や条約に基づいて、今後も保護者や子どもたちのニーズにせいいっぱい答えたい」とのコメントが掲載された。7月2日(火)午後には、和洋女子大学ジェンダー・ダイバーシティ研究所出前講座:「不登校相談会~お子様の不登校でお悩みの保護者のみな様へ」が、指導者を田口久美子として行われた(詳細は下部ポスター)。相談者(母親)2名のほか、さまざまな専門の相談員4名が参加して、保護者の相談に向き合った。いじめを契機にした不登校の経緯、いじめにより学校に行くことが難しくなった子どもや保護者の悲しみ・葛藤、思春期での不登校という難しさをかかえた子どもや保護者が直面している問題などを共有した。個々の相談者から話を聴き、それぞれの専門から助言を行った。とくに思春期という人格発達の危機に差し掛かる時期の不登校という事態は、親はもとより、子どもに大きな葛藤をもたらす。いじめを契機として登校できなくなった子どもの保護者には、子どもの気持ちを推し量りつつ、母親の話に耳を傾け、苦労をねぎらった。また、いじめをされた子どもが学校に行くことができなくなるという理不尽さにたいし、学校は正面からこの事態と向き合い、こうした状況をただすことが必要であることを伝えた。子どもから大人へと非連続な発達を遂げつつある子どもたちの苦難を心理的な面からとらえ、わたしたち大人や社会、とりわけ発達や教育などに関わる専門家は、子どもたちが学びたい、やりたいということを実現できるよう、学校で友達と学習や遊びをする、というあたりまえの権利の保障にむけて力を発揮することが重要であると伝えた。和洋女子大学ジェンダー・ダイバーシティ研究所出前講座21「不登校相談会」ポスター

元のページ  ../index.html#23

このブックを見る