ジェンダー・ダイバーシティ研究所年報_創刊号
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AERAの該当ウェブ記事は学校健診の上半身裸論争、文科省もあいまいな「配慮」通知 問題は効率が優先された“大人の都合”|AERA dot. (アエラドット) (asahi.com)として、配信がされている。記事の中で田口は、思春期の子どもたちが、自分の体や他者の体に非常に敏感であること、同時に他者からの視線にも非常に敏感になる時期であることを指摘したうえで、「効率良く回す」という大人の都合を優先して健診が行われてきたことを問題視した。また、子どもの立場に立ち、子どもの声に耳を傾け、子どもが安心して過ごすことのできる学校という視点が抜けていると指摘し、この問題は、大人の都合を優先した教育の象徴であると示唆した。和洋女子大学ジェンダー・ダイバーシティ研究所出前講座「発達に困難のある子どもの理解と対応」として、田口久美子特別研究員が講師を務めた(詳細は下部ポスター)。出前講座は石巻市内の公立学童保育3か所と民間1か所によるジョイント研修会として開催され、計25名が研修会に参加した。田口からは、障害者権利条約のほか、医学モデル・社会モデル・ICFモデル・人権モデルなどの障害者の社会参加に関わるモデル、DSMに基づく診断基準などを説明したのち、学童保育における主訴や対応の在り方について話をし、質疑応答を行った。質疑応答では、「急な飛び出し」などの突発的な行動をどうとらえ、どのように対応するのか、家庭における支援をどのようにどこまで行うのか、など、日々の子どもたちや家庭との向き合い方やクラブ全体でのありかたについてディスカッションが行われた。「発達に困難のある子どもに、ただ指導するのではなく、ルーティンをはじめ、安心できる条件や行動を共に考察し、実行する必要があることも感じられた。」などの感想が寄せられた。2024年7月2日(火)10:00~11:45出前講座の講師(於宮城県石巻市) 和洋女子大学ジェンダー・ダイバーシティ研究所出前講座「発達に困難のある子どもの理解と対応」ポスター20

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