ジェンダー・ダイバーシティ研究所年報_創刊号
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1) 羽仁説子「五、参政権獲得に闘つた婦人たち」『婦人参政権』羽仁説子・松岡洋子著,毎日新聞社,1945年12月28日,8頁2) 「世界185カ国の女性議員27% 伸び率微増で「平等は遠い夢」」,2025年3月6日17時34分,共同通信,47NEWSウェブページ,https://www.47news.jp/12266257.html(2025年3月13日最終閲覧)3) 「「国連女性委にカネ出さない」政府をマイノリティーが批判 国際条約あるのに内向き「対抗」パフォーマンス」東京新聞デジタルウェブページ,2025年2月1日06時00分,https://www.tokyo-np.co.jp/article/383103(2025年3月13日最終閲覧)14文責:福原 充10月に出された女性差別撤廃委員会からの勧告を受け、その対抗措置として、2025年1月29日に日本が国連側に支払う拠出金の使途から、女性差別撤廃委員会を外すことを発表したのである。このニュースは国連人権理事会の理事国としての日本の立場が問われるものであり、女性差別撤廃条約に対する「姿勢の後進性を世界に向けて明らかに」したとも報じられた3)。昨今、民主主義の退潮もささやかれるようになってきている。ジェンダーやダイバーシティに限らず、戦後80年、昭和100年という時間のなかで積み上げてきたものは決して軽いものではない。また、「おくりもの」でもなく、一つひとつ獲得してきたものである。「自由」や「人権」の背景にあるこれまで積み上げてきた「歴史」や「思想」、「理念」について学び、忍耐強くその価値を教育・研究に限らず主張し続ける必要があると、戦後80年、昭和100年となる今だからこそ、感じている。

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