企業の方からのメッセージ

戸田建設株式会社

建築営業部 営業課 課長代理
本多 亜紀 氏
(和洋女子大学 卒業生)
―どのような事業展開をされ、そのために何を大切にしていらっしゃいますか?
当社は総合建設業を営んでおり、1881年に創業、今年で144年目を迎えています。これまで、建築分野では歴史的建造物から東京丸の内・大手町の超高層オフィス、医療・福祉関連施設、教育施設などを、そして土木分野ではトンネルやシールド工事を数多く手がけて参りました。近年はこうした強みの領域に加え、建設事業以外の分野にも注力しており、再生可能エネルギー事業や、茨城県常総市での農業6次産業化による、地域活性、まちづくりなどにも力を入れています。
―事業展開にAIを導入している事業はありますか?
- 画像認識技術を活用し、進捗や品質管理、あるいは安全管理として活用
- 生成AIを使ったアイデア出しの効率化
- 画像生成技術を利用した、認識合わせやコミュニケーションの効率化
- シールド工事の掘進システム(土質の違いにより異なる過去の掘進データから最適なシールド管理値を導き出し、自動測量をベースにシールド機の姿勢を制御して進めていくシステム)
- 陸上風力発電部材輸送シミュレーションシステム
―今後、AIを活用した業務に期待している部分があれば教えてください。
生成AIはまだ活用方法が試行錯誤の段階であり、今後も業務の効率化補助ツールとしての活用の幅が広がることを期待しています。現状分析によるデータドリブンな意思決定や、過去事象のデータ分析を使った将来予測、さらに、データを活用した新たな顧客への提供価値の創出に期待しています。
―「求められる人材」になるには、AIをどのように使いこなす資質やスキルが必要だと考えますか?
- 与えられた課題を解決するために必要な方法を組み合わせることができる能力と、課題提供者とコミュニケーションが取れる能力
- ある状況から、誰かの「課題」を見つける能力
- 作ったシステムが持つリスクや、継続利用するうえでの運用上の課題などを想像する力
先進的な技術だけに目が行きがちですが、きちんと課題解決に資するのか、解決する仕組みを使い続けられるのか、あるいは、自ら課題を設定することができるのか、等が重要だと思います。
―御社から見た和洋女子大学 AIライフデザイン学部(仮称)の魅力を教えてください。
これからの時代、様々な分野でのデジタル化が進むことが予想されるため、リアルな生活とデジタルの領域がラップするところに人材のニーズが発生することが予想されます。人の生活や文化を対象とした和洋女子大学の学問をベースとしながら、AI・デジタル技術を習得した学生を輩出しようとしていることは非常に興味深いと思います。
―AIライフデザイン学部(仮称)で学び、社会で活躍しようと考えている高校生に向けてアドバイスやメッセージをお願いします。
品格やマナー、リーダーシップを養い、豊かな人間性を育むカリキュラムが和洋女子大学には充実しています。この基礎的な力は日々めまぐるしく変化する世の中でとても役立つものだと思います。オールマイティーに活躍できる人材をめざして、ぜひこの学部で余すことなく学んでください!