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投稿者:
shinrigaku
2016/11/21 15:42
「犯罪心理学(履修時期:2年次 単位数:2単位)」では、話題になった事件や女子学生にとって身近な犯罪を紹介して、実際に学生にも考えてもらいながら、犯罪非行の背景にある人格や環境要因、犯罪者、被害者の心理について解説しています。また、理解を深めてもらうために、毎回あがった疑問点を取り上げ、学生と教員との双方向のコミュニケーションも実施しています。最終的には、自分達が興味を持った犯罪の資料やデータを調べ、学生自身が防犯に役立つ提案をしてもらいます。
11月14日の授業では、まず、前回疑問にあがった「発達障害と犯罪」との関連について補足説明として、発達障害そのものよりも「二次的症状」を悪化させてしまう環境要因の重要性について解説し、防犯のポイントを考えてもらいました。
後半では、学生たちが最も興味を持っている「殺人を犯してしまう人の心理」として、実際にあった事件を幾つか取り上げて、それぞれの事件の違いについて考えてもらった後、犯罪者の人格特性や心理、および犯罪者を取り巻く環境要因、うつ病(病理)との関連について解説しました。
親族内での殺人が半数を超える日本の現状と超高齢化社会であることを踏まえて、西村講師からは「常に自分の身に置き換えて考えるように」との指導がありました。

この講義では、最終回に学生たちによる「最終発表」を行っています。以下は昨年度、受講した学生たちが作成した防犯ポスターの一例です。グループごとに、ポスターを提示しながら犯罪と防犯について最終発表を行いました。最終発表は、学会のポスター発表とほぼ同様の形式で、最終レポートと発表ポスターを作成した上で実施しています。
<西村先生よりのメッセージ>
この授業では毎回、学生からの感想や質問を受け付けていますが、毎回のように書かれ最も多い内容は、「今日の授業を受けるまでは○○○と思ってた」「○○と△△は同じだと思っていた」というような誤った認識についてです。加害者にも被害者にもならないためには、正しい知識や情報、それに対する認識や活用方法が必要となります。少しでも疑問に思うことがあったなら、そのまま放置することなく、調べて、そして一緒に考えていきましょう。
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