投稿者: shinrigaku 投稿日:
2015/08/29 14:09
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投稿者: shinrigaku 投稿日:
2015/08/26 17:24

心理学は大学で初めて学ぶ科目だと思っていませんか? 実は中学や高校で、もっと言えば、小学生の時からすでにそのエッセンスを学んでいるのです。たとえば、算数や理科で教わる数の保存や量の保存には発達心理学の理論が生かされています。保健体育や保育、倫理などにも心理学の理論をみつけることができます。
心理学に興味を持ったきっかけ
小学生の時に読んだハワード・カーターの『ツタンカーメン発掘記』が出発点かもしれません。ヒエログリフ(古代エジプトの象形文字)の解読、CTスキャンやDNA鑑定などを駆使し、出土品から時代背景やひととなりがいろいろと明らかになり、ツタンカーメンをとおして科学の面白さと当時のひとびとの日常生活や死生観などを知ることができました。
その後、アガサ・クリスティのミステリー、梶井基次郎の『檸檬』、ローマ皇帝マルクス・アウレリウスの『自省録』などを読みながら、登場人物や作者の心理、その時代背景にも興味は広がっていきました。
出土品の断片を集めてひとつの形にしていく考古学の作業や無関係だった点と点が線となり、全体像があぶりだされていく謎解きは、パーソナリティを理解するプロセスによく似ています。心理学者にミステリー好きが多いのも偶然ではないのかもしれませんね。
大学に入ると、文学・芸術 (絵画・音楽・演劇・映像)にふれる機会が増え、その解釈のひとつとしてジグムンド・フロイトやハインツ・コフートなどの こころの深層という視点があることを知りました。かれらの理論の背景にはかならず文学や芸術があり、フロイトは精神分析を「こころの考古学」とよび、考古学を研究するために仕事をしていたほどでした。
心理学との出会い
現在、パーソナリティ研究 (性格はどのようにつくられ、発達し、変化していくのか)のほかに、芸術心理学(作品の解釈、作者や鑑賞者の心理や歴史的・時代的背景や文化などについて心理学的に分析)の視点から、絵画、神話・童話のほかに小説や戯曲、演劇・映像、ディズニー、手塚治虫や浦沢直樹などの作品の分析をしています。
みなさんは心理学に対してどのような印象を持っていますか? 「心理学って理系で、実験ばかりしている」と言っていた新入生も、4年間に心理学のいろいろなアプローチを学ぶと、「さまざまな見方があって面白い」と調べたことを卒業論文にまとめています。
カウンセリングには、「今、ここで」という考えがあります。ここでの出会いは今しかありません。だからこそ、今が大切であり、一瞬一瞬が大切なのです。知的好奇心を育て、学問をはじめとして、いろいろな出会いを大切にしてくださいね。

おもな著書:『ナルシシズム』(サイエンス社)、『コンプレックス』(ブレーン出版)、『新版おとなの目を気にする子どもたち』(ブレーン出版)、『こころを閉ざす子どもたち』(ブレーン出版)など
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投稿者: shinrigaku 投稿日:
2015/08/20 9:53
8月22日(土)のオープンキャンパスのテーマは「進路・資格取得について知ろう」。 心理学類では、学類説明会(10:40~11:10)で取得可能な資格や卒業後の進路、キャリア形成に役立つ心理学について解説を行うほか、心理学体験実習(11:10~14:00)や個別(入試)相談、在学生とのフリートークなどのプログラムを用意して、高校生の皆さんをお待ちしています。

【写真】箱庭療法の箱庭づくりも体験できます
当日は、実際の心理学実験(鏡映描写)、臨床心理学の一技法である箱庭療法の箱庭づくりやPCを用いた心理テスト(性格検査)などを体験できます。性格検査では、心の状態を5つに分けて調べるエゴグラムを行います。
オープンキャンパスの詳細はこちらから
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投稿者: shinrigaku 投稿日:
2015/08/17 17:27
「調査体験実習(履修時期:2年次 単位数:1単位)」は卒業研究(卒業論文)を進めていく上で不可欠な、質問紙調査やインタビュー調査を実際に体験する、全3回の集中講義型の授業です。4年生の卒業研究に2年生が研究協力者として関わるという、この授業。4年生にとっては調査対象者を確保することができ、2年生にとっては協力者の立場から実際の研究例の調査を体験することを通して、調査法についての理解を深めることができるだけでなく、調査法における倫理問題を検討することもできるため、いずれの学年の学びにも大きな意義があります。

8月1日、2回目の授業の担当は小沢准教授。この日の午前中は4年生6人の卒業研究のアンケートに2年生が回答するという作業を行いました。回答時間は1調査15分。6人分の調査終了後には、グループごとに4年生と交流トークをする、バズ・セッションを行いました。

【写真左】アンケート用紙の一例 【写真右】用紙を回収する4年生

【写真】アンケート用紙に回答する2年生たち

【写真】バズ・セッションの様子
バズ・セッションの際には小沢先生より、4年生に対しての質問に工夫を凝らし、質問力をつけてもらいたいというお話がありました。各グループからは、どのような観点からゼミを決めたらよいか、各先生の指導方法について、卒業論文のテーマはどうやって決めたのかなどの様々な質問があり、それに対して4年生は1つひとつ丁寧にアドバイスをしていました。卒論のテーマについては「自分の生活に関連したことはテーマにしやすい」というアドバイスがありました。
<小沢先生よりのメッセージ>
「調査体験実習」は、「できる」「わかる」という心理学類の学びの特色を実現するために今年度から開講された体験型の科目です。調査やその後の交流を通じて、2年生も4年生も共に得られたものがあるのではないでしょうか。今回の体験が、今後どのようにつながっていくのかを楽しみにしています。
小沢先生のプロフィールはこちらから
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投稿者: shinrigaku 投稿日:
2015/08/03 10:36
8月2日に開催されたオープンキャンパス。この日の体験授業は高梨一彦教授による「動きを知覚するとは?」。心理学類の学びは、まず体験してみるところから始まります。参加者の高校生や保護者の方にフセンに絵を描いて、パラパラマンガを作っていただき、それを例にとって、私たちが動いているものを認識する仕組みについてわかりやすく解説する高梨教授。何気なく行っている動画や映画の視聴は、仮現運動という動きを知覚する心の働きがかかわっていたのだということを理解していただきました。

【写真】軽快な口調で学生たちに話しかける、高梨教授
このほかにも心理学類では、学類説明会や体験授業・体験実習、個別相談や在学生とのフリートークなどのプログラムを用意。多くの高校生や保護者の皆さんに心理学類の学びを体験してもらいました。鏡映描写は、鏡に映る自分の持つ鉛筆で模様をたどるもの。なかなか思うように出来ずに苦戦していた参加者の皆さんは、自分の手先なのにどうしてこんなに難しいのか、これは何を研究するものなのかなど、オープンキャンパススタッフの学生たちからの説明を興味深く聞いていました。また、性格検査では、心の状態を5つに分けて調べるエゴグラムを体験。紙と鉛筆で質問に答え、その結果からわかる行動パターンを学生たちが解説しました。体験することによって、理解をより深めていただけたようです。

【写真】鏡映描写体験コーナーの様子

【写真左】エゴグラム体験の様子【写真右】学びの内容を説明するオープンキャンパススタッフの在学生
オープンキャンパスではスタッフの学生たちが、参加者の皆さんに学類の学びを伝えるお手伝いをしています。この日も一日、笑顔でがんばってくれました。

次回のオープンキャンパスは8月22(土)。
心理学の学びについて知りたい方は、ぜひオープンキャンパスへ!
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