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日本文学文化学科

08 01

投稿者: nihonbungaku
2017/08/01 12:28

日本文学文化学類2年生の「日本語表現演習A」は、木村尚志助教が担当する選択科目。この授業では、「能」についての知識と関心を養いながら、グループワークで、学生達自身が引き継ぎを挟みつつ、能作品を数年かけて書き継ぎます。


【写真】各班で能の脚本を作成するため、疑問点を解決すべく質問する学生。木村助教の手元には、参考文献となる能の本がたくさん用意されています。

この授業は、上田秋成の書いた『雨月物語』の中から、大学に程近い市川市真間を舞台とする「浅茅が宿」を原作とした能作品を執筆するというもの。学生達は各自が担当する段や節などの場面ごとに、グループワークを通して、能として作品をまとめ上げて行きます。一昨年受講した学生達が構想をまとめ、「序(導入部分)」・「破(展開部分)」・「急(終局部分)」のうち、「序」の部分の脚本を昨年度受講した学生達が担当。今年度の学生達は主に「破」の部分を担当しており、数年をかけて一つの作品を完成させて行きます。7月6日の授業では、グループで文献調査を行ったり、ディスカッションしたりしながら、能作品を書く作業を進めました。

【写真左】学生達は図書館と教室との間を行き来しながら、参考図書を探しつつ、自分が担当する部分の脚本を少しずつ進めて行きます。
【写真右】グループワークを行う学生達。物語へと導入する役割の「ワキ」や、主役である「シテ」が語るセリフなどを考えます。

【写真左】質問する学生に、たくさんある参考文献の中から、良い例となるテキストを探し出して指導する木村助教。
【写真右】花月、柏崎、道明寺、高砂などの能楽の謡本。学生達は「浅茅が宿」を能作品として表現するために、こういった資料を参考にしています。

受講している学生からは、「シラバスで見て、面白そうだと思い選択しましたが、やってみると、まずはいちから調べることが沢山ありました。例えば ワキの待謡(まちうたい)などは能としての演出で、原作にはない部分なので、これをどう付加していくかなど、そういったことを考えたりしました」「歌舞伎とはまた違う、少し敷居の高い能の世界に触れることができて、貴重な体験ができたと思います」といったコメントが語られました。

【木村先生からのコメント】
原作では、戦乱で妻と隔てられた勝四郎は七年後真間に帰り、妻の宮木の亡霊に会うのですが、制作中の能では最初から宮木は故人です。出家した勝四郎の前で、海女姿の妻の化身が自分のことを三人称で語るうちに化身は我こそは宮木とほのめかし、後場では弔う夫の僧の夢に現れます。前場では既に過去のものとされた物語が、僧の夢の中で現在になり、夢覚めるとただ真間の風景だけがある。能はその土地に因む故人を偲ぶ慰霊の物語なのですね。


【学び紹介】能作品を自らの手で書き上げる「日本語表現演習A」――能のワークショップ【1】

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