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日本文学文化学科

07 13

投稿者: nihonbungaku
2017/07/13 15:54

日本文学文化学類2年生の選択科目、「現代思想演習」。この授業では、普遍的(不変的)な知覚と思われる「視覚」が、時代、社会、文化ごとにつくられ、また変化していくものであることを、皆で話し合い、実際に手や身体を動かして経験しながら学んでいます。担当教員は、小澤京子准教授


【写真】講師の大髙氏を囲んで様々なカメラの構造についてレクチャーを受ける学生達。

6月14日に行われた授業では、写真家の大髙隆氏を講師に迎え、「カメラ・オブスクラ」の実習が行われました。「カメラ・オブスクラ(camera obscura)」とは、ラテン語で「暗い部屋」の意味。原理はピンホールカメラと同じで、遮光された暗室の壁に一点の小さな穴を開け、外界の像から散乱した光がその一点を通り、暗室の内壁に外界の像を映し出すというもの。画家が素描をする際に活用されていました。

【写真左】講師の大髙隆氏。教材の一つとして、ビューカメラとフィルムホルダーを持参頂きました。

学生達はこれまでの授業で、紙箱を使ってこの「カメラ・オブスクラ」を作成し、実際に投影された像を観察したり、カメラ・オブスクラを活用した映像作品を制作したりしています。
この日の大髙氏の講義では、写真機の歴史や、カメラ・オブスクラの構造を振り返り、各種カメラの実機に触れながら学びました。

【写真左】手作りのカメラで撮影した写真や、フィルムの現物に触れる学生達。
【写真右】WEBで公開されている自作ピンホールカメラの型紙をもとに、大髙氏が解説用に工夫したカメラモデルと、実際に撮影できるピンホールカメラ。フィルムを用いて撮影します。

学生達はまず、厚紙でできたピンホールカメラで実際に撮影した写真や、撮影に使用したフィルムなどを実際に手に取って確かめながら、ピンホールカメラで撮影するには暗箱が必要になる理由を改めて考えました。その後、ビューカメラや一眼レフ、ミラーレス、デジタル一眼レフの実機の構造について、現物に触れながら確認し、フィルムカメラとデジタルカメラの違いなどについても学びました。

【写真左】ビューカメラ「エボニーSV45」を通して、教室の中の像を観察する学生達。なぜこのタイプのカメラでは布を被って暗くするのか、身をもって体験しました。
【写真右】ビューカメラで使用するフィルムホルダーを学生に見せる大髙氏。学生達は興味深々です。

ピンホールは適切な直径の穴であれば、光学的なボケが像に生じないのですが、映し出される映像はあまり鮮明ではなく暗いため、より明るく鮮明な像を求めて、レンズを用いたカメラ・オブスクラへと移行していきました。ただしレンズには固有の焦点距離というものがあるため、画角が限定されてしまい、ピンホールのような汎用性はありません。大髙氏からは、それぞれのメリットやデメリットとして特性が説明されました。

【写真左】デジタルカメラに取り付けるため、缶にピンで穴を開けて、ピンホールを手作りする大髙氏。
【写真右】ピンホールを取り付けたデジタルカメラのモニターを確認する学生。ちゃんと像を見ることができました!

これらのピンホールやレンズの特性を踏まえた上で、ベラスケスの「ラス・メニーナス」の下絵描画の際に使用されたと考えられるカメラ・オブスクラの大きさや、ピンホールの直径のサイズなどについての考察を挟みつつ、実際にリアルタイムでピンホールからの像を観察するべく、デジタルカメラのレンズ部分に、ピンホールをマウントして像を観察する実験が最後に行われました。ピンホールを作る際は、開けた穴のバリ取りが大切であることや、ホール周囲で光が反射してしまわないように、ろうそくの煤で黒く着色することなど、大髙氏から学生へ作り方のコツが伝えられ、全員が手作りのピンホールを取り付けたデジタルカメラの像の観察を行って、この日の授業を終えました。
(※写真掲載にあたり、参加した学生全員および大髙隆氏の同意を得ています)

現代思想演習【2】
日本文学文化学類の学びはこちらから

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