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日本文学文化学科

04 07

投稿者: nihonbungaku
2017/04/07 17:02

「油彩画応用」は、日本文学文化学類 文化芸術専修2年生の選択科目です。授業での作品制作を通して、水性絵の具、半油性絵の具、油彩絵の具など、それぞれの画材の特徴を知り、基本的な道具・材料・下地製作方法などの用途・技法を同時に学習します。また、自然界にある様々な物を模倣することで、物の構造を理解し、表現力を高めて行きます。担当教員は中村威久水教授。今回は、昨年度に行われた最後の授業の様子を紹介します。


【写真】昨年度最後の授業の様子。仕上げ作業に入った学生達の間を回る中村先生。


【写真左】石膏を塗り、磨いて銀箔を貼って作成したタブローへ絵を描いていく学生。
【写真右】その傍らには、卵を用いて作った「テンペラメディウム」が。

前回までの授業で、学生たちは自分の作品を描くキャンバスとなるタブロー作りを行いました。やすりをかけてなめらかにした石膏面に砥の粉を塗って磨き、銀箔を貼って下準備したタブローに、絵具で画を描いて行きます。

【写真左】思い思いの絵を描く学生たち。朝顔やきのこ、蓮の花など、そのデザインは様々です。
主に使用する絵具は、卵を用いた「テンペラメディウム」。「テンペラ」は、ラテン語の「temperare」(制御する、混ぜ合わせる の意)から、「メディウム」は、同じくラテン語の「medium」(中間、媒介するもの の意)から来ています。現在のテンペラ技法では、人工的な新顔料や、自然界にある顔料(天然石を砕いたものや天然土など)を、卵黄+酢(防腐剤として使用※)+蒸留水をメディウムとして混ぜて使用します。
※一般に乾燥した気候の欧州では、防腐剤を使用しません




卵の黄身だけを使用する卵黄テンペラは、乾くのが早く、素朴な感じを表現することが得意です。ただ、厚く塗り重ねるのには向かないという面もあり、また、ぼかしの表現にも制約があります。一方、油彩絵具は卵黄テンペラに比べて乾くのが遅く、描くのに時間がかかるものの、絵具の伸びがよく厚塗りに耐えるので、より豊かに質感を表現したいときに向いています。それぞれの良さを活かして、両方の技法を用いて絵を描くこともできます。ただし、卵黄テンペラは水性であり、油彩絵具は油性のため、油彩絵具の上から卵黄テンペラを塗り重ねることはできません。卵黄テンペラと油彩絵具を一緒に使用する場合は、先に卵黄テンペラを使用し、油分の多い油彩絵具やワニスは、最後に使用します。

卵黄だけでなく全卵を使用し、これにオイルを混ぜたテンペラメディウムは、混合するオイルの量によって半油性となり、油彩絵具の上から塗り重ねることができます。今回学生たちが制作したテンペラ画で用いた技法は、先に述べた卵黄テンペラから油彩絵具へ移行する技法と、オイルを使用したテンペラメディウムと油彩絵具の混合技法を併用しています。


【写真左】銀箔を貼って仕上げたタブローの絵面。手が写りこむ程磨かれています。
【写真右】銀箔ではなく、金箔を使用して作成した学生も。三日月部分等に金箔が貼られています。


【写真左】丸く残した石膏面にふさふさとした毛並みのカピバラの絵を描く学生。
【写真右】集中して緻密な作業に取り組んでいる学生達ですが、先生に気軽に質問するなど、授業の雰囲気はとても和やか。


【学び紹介・文化芸術専修】素材の性質を理解してデザインへと活かす「油彩画応用」【1】
 
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