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投稿者:
nihonbungaku
2021/05/07 9:39
日本文学文化学科の吉井美弥子教授が寄稿した『危機下の中古文学 2020』(久保朝孝編、武蔵野書院、2021年3月)が刊行されました。以下、吉井教授が自著について語ります。

「本書は、総勢42名の中古文学(平安時代の文学)研究者による学術論文集です。感染症の世界的な蔓延をはじめとして、人々が危機的な状況に瀕することになった2020年を、文学に関わる者はどのように過ごしたのかという大きな問いに対して、それぞれの研究者が自らの問題意識から向き合って、さまざまな論を繰り広げています。
私は、「『山路の露』小考 ―『源氏物語』の「最終巻」として―」と題し、2020年度前期に授業で扱った『山路の露』(『源氏物語』の後日譚を描いた中世王朝物語)を取り上げ、遠隔授業の記録的な報告とともに、この物語の意義について論じました。遠隔授業で『山路の露』を一緒に読み切った学生の皆さんをはじめ、『源氏物語』に興味を持っていらっしゃる皆さんにぜひ、お読みいただきたいと思っております」
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この一冊は、「危機の時代」に対する文学研究の立場からの応答であると同時に、「古典文学の危機」へのひとつの応答のあり方、そのアクチュアルな意義を示してもいるのではないでしょうか。人文学研究者から大学生、文学愛好家の方まで、ぜひ、ご一読ください。
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