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日本文学文化学科

07 07

投稿者: nihonbungaku
2021/07/07 15:54

■専門・研究分野
書道(漢字)が専門で、中国・北宋時代の政治家、詩人、書家である蘇東坡の人と書について、蘇東坡書法の研究を行い、日展をはじめとした展覧会の作品制作をしています。
蘇東坡にまず興味をもったのは、本学の日本文学科 書道コース(現 日本文学文化学科 書道専攻)の『中国書道史』の授業で北宋の三大家(蘇東坡・黄山谷・米元章)等について学んだことがきっかけです。北宋の初期は、二王(王羲之・王献之)の伝統書法を基準とするものでしたが、北宋中期以後の士大夫文化の発達から、書にも変化が生まれます。北宋の三大家は伝統的書法を学んだ上で、個々に特色ある書法を形成していきます。この革新的な、個性あふれる書に興味をもち、北宋書法において突出した存在感を放つ蘇東坡について研究したいと意欲が高まったのが発端です。

■𠮷山先生にとっての書の魅力をお聞かせください
小学校1年生から近所の習字教室に通いはじめ、筆をもって書くことがとても楽しかった思い出があります。書を本格的に学んだのは大学に入ってからです。和洋女子大学の書道コース(現 書道専攻)では、実技・理論の両方をバランスよく学ぶことができ、充実した設備と先生方の手厚いご指導を受け、書の奥深さに魅了されました。
作品を制作する上では、書技術の向上だけでなく、それを裏付ける理論を学ぶことも大切です。その、いずれもが作品に投影されます。また、自分自身の内面的な動きも作品に反映されます。どのような書表現をめざすか、作品ごとに思案しますが、私にとって書は自己表現の最たるものだと思っています。

■制作の時に心がけていることや、こだわりなどがあれば教えてください
蘇東坡の書はよく『蝦蟇が潰れたようだ』と評されます。一見、上手な文字とは言い難いと思われますが、多彩な線が見て取れます。末端まで気を配られた重厚な筆画、大小長短が極端なまでに伸びた文字が自然なまでに調和しています。またそこに、蘇東坡の『意』を感じます。
その蘇東坡の文字を素材に、特に線、要墨、余白美にこだわって作品制作をしています。宋時代までの詩文を題材にすることが多く、どこにどの文字を配するかをまず考えます。また、どのような書風で書くかを決めます。そして様式ですが、ここ数年は横の形式に漢民族のシンメトリーの様式美を作品に落とし込んでいます。重厚な左払いの線を中心に、蘇東坡独自書法の線の表現をすべく思考錯誤をしておりますが、『宋人の書は意を尊ぶ』と評されるように、理論的に思考してできるものではなく、自己を表出させた線の表現を模索中です。墨は作品を見る距離によって、しっとり落ち着いた墨の表現を意識し、行立ちにおける余白の美しさを心がけています。
作品制作においては、時間を決めて、じっくりと制作にあてる時間を確保したいところですが、実際のところは育児をしながら、慌ただしく書いています。ですが中国の能書といわれる人物たちも、現在、作家活動をされている書家の方々もそれぞれに生活をしながら、書を書いており、逆にそれがないと、鑑賞する側の共感は得られないと思います。蘇東坡の代表作『黄州寒食詩巻』も流謫地で大変な境遇な中で書したものであって、そのあたりから蘇東坡の独自書法が確立していったと考えると、私自身もそれを励みに書と向き合い続けていきたいと感じます。

■学生たちへメッセージ
自分がどのようなことに特に興味を持ち、学びを深めたいのか、明確な目標をもって過ごしてもらいたいと思います。4年間、充実した学びが得られたら、社会に出た時の一生の宝になります。学生生活でできることを、積極的に挑戦してみてください。
また、書を専攻する学生においては、歴史ある伝統文化を学ぶことを誇りに思って、社会に広めていく人材が育っていくことを期待しています。ともに頑張っていきましょう!

𠮷山さやか助教のプロフィールはこちらから
日本文学文化学科 書道専攻の学びについてはこちらから
日本文学文化学科のチバテレ制作による学科紹介動画はこちらから

 

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