投稿者: kaseifukushi 投稿日:
2018/05/29 17:44
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投稿者: kaseifukushi 投稿日:
2018/05/24 10:36
最近、話題になっている「バリアフリー料理」。体が不自由な人でも料理や後片付けができるよう、片手での調理方法や作業を教える取り組みが全国各地で開かれています。和洋女子大学の家政福祉学科でも以前より、オープンキャンパスでバリアフリー料理を体験できる体験授業を行ったり、授業として取り上げるなど(今年度は休講)、「障害者の地域生活」を研究テーマとしている髙木憲司准教授がバリアフリー料理について在学生や高校生たちに伝えてきました。
<固定装置がついた、まな板の使用>

<配膳や洗い物の工夫>
3月24日の読売新聞の「片手で楽しむクッキング」という記事には、家政福祉学科の髙木憲司准教授のコメントが掲載されました。ここでは、記者からの質問に対する、髙木准教授をいくつか紹介します。
Q:障害者が支援を受けるだけでなく、自分で料理を作る、作業を少しでもする、という機会や楽しみを持つことの意義はなんでしょうか?
A:現在、介護保険サービスや障害福祉サービス等でホームヘルプを受けることが容易にできますが、障害があっても自分でメニューを考え、包丁を使い,火を使って調理をすることで脳が活性化し,最初はうまくできなくても徐々にできるようになってくる人も多いです。主婦であるならなおさらのこと、調理等の家事を夫や子供たちのために行うことは、生きがいにもつながります。逆に、家庭内の役割を失うことは自分の居場所を失くしてしまうことにつながってしまうと考えられます。言うまでもなく、日々の食事は重要であるし、食事作り自体の楽しさもあるうえ、上手にできた時の達成感、「美味しい」と言われた時の満足感は自己肯定感にもつながり、生きがい、やる気、人生の充実感に直結すると考えられています。全く自分では調理できない重度障害者でも、メニューを考え、ヘルパーさんとともに買い物し、自分の好みの味付けでヘルパーを利用して食事を楽しんでいる方もいます。重度の障害があっても、ただ出されるものを食べるという場合と比べて、「自分の人生を自分で生きていく」「自己実現を果たしている」と言えるのではないかと思います。
Q:障害者がある程度、自分の力で料理をしたり作業をするために必要なことは?(人、道具など)
A:調理もなるべく自分でできることは自分で行うよう自立支援することが、制度上も求められています。ホームヘルパーを利用しても、すべてを任せるのではなく自分でできることは自分で行う前提となっています。道具なども工夫されたものが多く市販されています。
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