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服飾造形学科

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投稿者: fukushoku
2016/11/18 15:39

服飾造形学類の専門教育科目「被服管理学」は、1級衣料管理士や家庭科教諭として必要な「洗濯」に関する知識を修得する授業です。堅苦しくなりがちな洗浄理論を、身近な事例を交えた解説とミニ実験を通して学びます。講義の担当教員は長嶋直子准教授


【写真】授業で行った実験の様子。溢れそうで溢れない水の不思議、「水分子同士が引っ張り合う力」を観察する学生たち。

10/27(木)の授業では、洗浄の第一プロセスである「ぬれ」について、ミニ実験を通して学びました。
 
【写真左】まずは座学で、水の性質、洗剤(界面活性剤)の性質、汚れが落ちる仕組みを学びました。
 
洗濯で使用する洗剤の主成分「界面活性剤」は、水によくなじむ親水性の部分と、水となじまない疎水性の部分を持っています(両親媒性)。そして、文字通り「界面」を活性化させる物質です。「界面」とは、異なる2種類の物質の境目のことで、例えば、油と水を一つの容器に入れると、混じり合わずに境目ができます。その境目の部分が界面です。空気と水、空気と油の境目も界面ですが、対照が気体の場合は「表面」といいます。このような界面や表面の境目を変化させ、混じわらせたりする物質が、「界面活性剤」です。家庭洗濯では、一般的に水を使って衣類を洗いますが、洗剤の効果を十分に発揮するには、衣類が水で十分にぬれることが重要です。そのためには、水が衣類の表面をすばやく広がっていくことが求められます。

そこで、どうしたら水が素早く広がるのか、そもそも水は広がりにくいものなのか、それを確認するために、コップをつかって、水が広がりやすいかどうかを調べる実験を行いました。

グループごとに分かれて、透明なコップに、零れるギリギリまで、なみなみと水を注ぎ入れます。

【写真右】
コップのふちから水が盛り上がって、こぼれそうでこぼれない位まで水を入れます。細い薬さじ(スパチュラ)を入れたくらいでは、水は零れないことを確認します。

水はコップのふちを超えても、なかなか零れません。よく観察すると、水は丸く盛り上がっています。この盛り上がっている様子は、水分子がお互いを引っ張り合う力が生じている証拠です。このような力が『表面張力』です。水はこの表面張力によって、安定な形を保とうとするので、水分子だけでは広がりにくい、ということを、ここで確認しました。

ここで、いよいよ界面活性剤(液体洗剤)の登場です。ギリギリまで水が注がれたコップに液体洗剤を1滴入れてみると…
【写真左】
一気に水が溢れた様子を観察する学生。先ほどはスパチュラを入れても零れなかったのに、たった1滴の洗剤で零れてしまいました。

水分子同士の引っ張り合う力(表面張力)によってギリギリまで溢れなかった水は、界面活性剤によってその力が弱まり、一瞬の間に零れました。水が素早く広がっていったのです。界面活性剤によって、『水分子同士のつながりが弱くなる=水が広がり易くなる=布などに水と界面活性剤が浸透しやすくなる』という構図を改めてここで説明し、洗浄の第一プロセス「ぬれ」について、おさらいしました。

授業に参加した学生たちからは、「界面活性剤をたった1滴入れたら、水面(表面)がはじけるようにパッと水が溢れたことが印象的でした。界面活性剤が水の表面張力を弱めることがよく分かりました。」といった感想や、「洗浄のプロセスを分かりやすく黒板に図で示してくれたので、教科書の難しい表現も理解できました。」といったコメントが寄せられました。もともと「表面張力」自体は知っていたものの、やはり目の前で実際に目にして驚いたという学生も。

普段何気なく行っている洗濯も、実はとても奥深く、様々な科学的現象に裏付けられたものであることを、学生たちは日々の授業を通して学んでいます。
 

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