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投稿者:
sougou
2021/01/13 11:08
和洋女子大学大学院 総合生活研究科博士前期課程を修了。イギリスのオックスフォード大学 病院栄養部での留学を経て、東邦大学大学院 博士課程修了。現在、和洋女子大学 健康栄養学科 准教授、和洋女子大学大学院 総合生活研究科 准教授、戸田中央総合病院小児科・総合南東北病院小児科で管理栄養士として働く杉浦令子准教授のインタビュー記事を紹介します。
和洋女子大学大学院 総合生活研究科 准教授/和洋女子大学 健康栄養学科 准教授
杉浦 令子准教授
東邦大学大学院 医学研究科医学専攻博士課程内科系小児科学専攻修了 博士(医学)
「知識と経験、身に着けてきたこと全てを活かせる仕事をしています」
■現在の仕事とやりがい
●教育分野
【仕事内容】和洋女子大学 健康栄養学科の准教授として臨床栄養学分野を担当しています(担当科目:基礎ゼミ、臨床栄養学Ⅰ・Ⅱ、臨床栄養学実習、海外栄養学研修、卒業論文、チーム医療(看護学科)、等)。研究は、大学院時代から同じテーマで研究を続けています。研究分野は小児保健です。主なテーマは、日本人小児の体格評価に関する研究、小児生活習慣病対策に関する研究です。
【やりがい】母校で教員として後輩を教えることの責任感と同時に、自分がこれまで学んできたこと、経験してきたこと、身に着けてきた全てを活かせることにやりがいを感じます。学生生活、日々の勉強、国家試験など、同じ経験をしてきたからこそ、色々な場面で学生たちと共感できることをうれしく思います。
●臨床分野
【仕事内容】毎月2つの病院で非常勤管理栄養士として働いています。主な仕事は、小児科の専門外来で肥満を中心に低身長など成長障害や内分泌疾患の子供たちの治療にチーム医療の一員として携わっています。私は、子供と保護者への栄養食事指導を担当しています。
【やりがい】栄養食事指導を通して、子供たちの成長を見守りながら、病気を治すために頑張っている子供やご家族に寄り添うことができるところにやりがいを感じます。治療がうまくいかなかったり成果が出なく辛いときは一緒に悲しんだり、治療成績がよくなって嬉しいときは一緒に喜んだり、“栄養の先生”と慕ってくれる子供たちに最大限のサポートをしてあげたいと思いながら仕事をしています。
■大学院の学びが活かされていると思うこと
大学では栄養士・管理栄養士をめざして勉強しましたが、大学院ではさらに専門的に幅広い視野で深く学ぶことができました。特に、同級生たちと一緒に管理栄養士として大学病院で長期間研修させていただいた経験は、臨床栄養学分野でキャリアアップする気持ちを後押ししてくれました。大学院での学びと経験により、大学で得た知識と技術だけでは足りないと感じただけでなく、臨床栄養学の奥深さや面白さに気づきました。そして、その研修と並行して病院の非常勤となり、さらに大学院修了後にオックスフォード大学へ留学して、イギリスの栄養管理業務を経験することができました。私が教えている臨床栄養学の基礎は、大学院時代の学び、さまざまな臨床現場での経験、そして海外での経験に基づいています。また、留学経験を活かして、健康栄養学科と協定校のブレシア大学(カナダ)との交流や交換留学の指導もしています。
キャリアの通過点として仕事と勉強に夢中だった当時の私に、大学院の先生方は管理栄養士として、教育者として、研究者として、大切なことをたくさん教えてくださいました。それらを今も忘れずにいることで、日々の教育や研究、自己研鑽のための勉強を続けることができています。

【写真】イギリス留学を支えてもらった恩師と国際栄養士会議で
■在学生へのメッセージ
管理栄養士の職域は幅広く、大学4年間の学びに加え、より専門的に学びを深めたい、探求心のある方には大学院進学をお勧めします。臨床の分野においては、病院管理栄養士が担う役割は多々ありますが、近年、増えてきている管理栄養士の病棟配置によって医療の質は高まり、管理栄養士は栄養学的側面から医療へ大きく貢献することができます。そのためには、高度な知識と技術は欠かせません。傷病者に対する栄養管理の重要性が認められてきた今だからこそ、大学院において専門分野をより深く学ぶことで、医療従事者の一員としてリーダーシップを発揮することができるようになるでしょう。さらに、さまざまな学問の分野で構成される総合生活研究科での学びや経験は、管理栄養士としてのキャリアアップだけでなく、視野を広げる学びに必ずつながります。将来は管理栄養士として病院で働きたいと思っている方、医療現場の最前線で管理栄養士として活躍したい方は、大学院進学をぜひ考えてみてください。
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<総合生活研究科について>
和洋女子大学大学院 総合生活研究科では各専門領域での研究を学ぶ他、研究・教育現場や企業で活躍している社会人の方のスキルを体系化するための研究の場としての役割を果たすこともめざしています。家庭科教諭として活躍されている方はスキルアップとして家庭科の専修免許状を取得することができます。管理栄養士の高度専門教育の場としては、現場での実践経験の豊富な医師や管理栄養士による研究と教育を充実させています。
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