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旧 国際学科(英語文化コミュニケーション専攻・国際社会専攻)インフォメーション

06 18

投稿者: kokusai
2018/06/18 12:48

■専門・研究分野
専門としているのはアメリカ合衆国の小説と映画で、とくに合衆国の西部を舞台にした物語に関心を持っています。同時に研究の軸としているのは「空間」というテーマです。人間が物語を通してどのようにさまざま空間・場所との関係を築いてきたのかという問題を、小説や映画のテクストを丁寧に読み解きながら考える作業をしばらく続けていきたいと思っています。

■現在の道に進もうと決めたきっかけ
高校生の頃はほとんど本を読まなかったのですが、大学入学の前後から文庫本で手に入る海外文学の翻訳を読むようになりました。受験勉強をしていた時期に、(試験のための)勉強とは関係なく読書をしたいと感じるようになっていたのだと思います。アメリカ文学はいいかもしれないと思うようになった一番はじめのきっかけのひとつは、大学1年生のときに翻訳で読んだポール・オースターの『ムーン・パレス』でした。若い時に読むといい本だと思うので、今、大学生の皆さんにもお薦めします。合衆国西部の文学に関心を持つきっかけになったのは、大学4年生のときに原書で立て続けに読んだコーマック・マッカーシーという作家です。とくに『越境』という小説に強い感銘を受けました。大学で何人かのいい先生方に出会えたこともあり、英語圏の小説を原書で読みたいと思うようになり、「好きになった小説について考えていきたい」と決めて大学院に進学しました。(合衆国の文学を専門にしてはいるのですが、自分にとって一番大きな小説をひとつ選ぶとしたら、トルストイの『アンナ・カレーニナ』という作品を挙げます。これも大学1年生の時にはじめて読んだ本です)。大学生になった頃には自分が文学や映画をずっと勉強することになるとは想像してもいませんでした。

■アメリカ合衆国西部の物語に惹かれる理由
コーマック・マッカーシーの小説を読んでいた時(初めて読んだのは『すべての美しい馬』という小説の原書です)、それまでに読んだことのあった小説とはどこか違う文章のスタイルに強く惹きつけられる部分もあったのですが、なによりもまず荒涼とした砂漠地帯の風景描写に魅了されました。それが大きなきっかけだったと思います。自分は四国の海辺の町で育ったので、その対極にあるような西部の風景に惹かれたのかもしれません。広大な砂漠とそこを吹きぬける風が人間をちっぽけな存在にしてしまうような空間、厳しいけれども、どこか美しいところのある空間、多くの人々が故郷をあとにして、あるいは新しい故郷を求めて移動を繰り返しながら関係性を築いてきた空間としての西部について、「知りたい」と考えるようになりました。アメリカの大学院の博士課程に留学を決めたときも、絶対に南西部に行きたいという思いがあってアリゾナ大学を留学先として選び、4年半ほど滞在しました。

■好きな映画・最近観て感動した映画は?
アメリカを舞台にした映画で以前から好きなのは、ヴィム・ヴェンダース監督の『パリ、テキサス』とトミー・リー・ジョーンズ監督の『メルキアデス・エストラーダの3度の埋葬』です。どちらも僕の合衆国西部への関心とつながっています。一番最近、映画館で観たのは是枝裕和監督の『万引き家族』です。是枝監督は『歩いても 歩いても』という映画を初めて観たとき以来、僕にとって心から尊敬できる表現者の一人です。

■好きな音楽・ミュージシャン
中学生の頃に音楽を最初に聴くようになったきっかけはオアシス(Oasis)というイギリスのバンドで、そこから遡ってイギリスのロックをいろいろと聴きました。高校生の頃はミッシェル・ガン・エレファントという日本のバンドに夢中でした。今でもロックを中心にいろいろと聴きます。選ぶのは難しいですが、いま好きなミュージシャンはアメリカの音楽だとドライヴバイ・トラッカーズ(Drive-By Truckers)やリッチモンド・フォンテイン(Richmond Fontaine)など。日本の音楽だとソウル・フラワー・ユニオンやくるりなどが好きです。

■学生たちへのメッセージ
大学以降の勉強は、あらかじめ決められた正解がある問題について教室で正しい答えを教わるといったものにはならない場合がほとんどです。授業はあくまでも皆さんが関心を持てる事柄を見つけ、それについて自分で考え始めるためのきっかけにすぎません。同時に、自分のものの見方を相対化できるような幅広い視野を身につけるためのスタート地点でもあります。興味を持ったことを軸にして、積極的に幅広い知識を吸収してください。そして一生つきあえるような本に出会えるように、いろいろな書物を手にとってください。

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