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日本文学文化学科

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投稿者: nihonbungaku
2016/12/16 17:03

「油彩画応用」は、日本文学文化学類 文化芸術専修2年生の選択科目です。授業での作品制作を通して、水性絵の具、半油性絵の具、油彩絵の具など、それぞれの画材の特徴を知り、基本的な道具・材料・下地製作方法などの用途・技法を同時に学習します。また、自然界にある様々な物を模倣することで、物の構造を理解し、表現力を高めて行きます。担当教員は中村威久水教授


【写真】石膏と混ぜる膠(にかわ)を手にとって、作業の説明する中村先生。学生達は真剣な表情で解説に聞き入っています。

後期の授業では、主にテンペラ画の制作を行います。テンペラとは中世から伝わる古典的な技法のひとつで、絵具が剥がれないように、卵や膠(にかわ)を顔料に混ぜて使用し、下地の石膏に接着させるものです。金箔を使用した「黄金テンペラ」は、東方正教会の聖人画であるイコンなど、古来より宗教画等で使われてきました。
 
【写真左】担当教員の中村先生所有のイコン。以前ギリシャでお土産として購入されたもので、流木を利用した支持体に金箔が貼られています。

学生達は、このテンペラ画を作成するべく、まずは数パターンのエスキース(作品を制作するためのアイディアや構図を描いたもの)を作成し、構想を練ります。描くものが決まったら、支持体と呼ばれる絵を描く土台の部分を自分達の手で作ります。木枠のついた板に布地を張って固定し、その表面に石膏を塗り重ね、乾かします。

【写真左】エスキースを作成する学生。頭の中のイメージを紙の上に出して行きます。
【写真右】土台となる支持体作り。まずは木板に布地を張るところから。

【写真左】石膏を塗り重ね、きれいに均します。絵はここに直接描くので、大事な局面。
【写真右】作業する学生達。乾くまでの間は細密画を描くなど時間を有効活用しています。
 
石膏が乾いたら紙やすりをかけて表面をなめらかに仕上げ、そこへ下絵を直接描きます。前述のイコンのようにきらびやかな仕上げとするため、絵具を乗せない部分に銀箔を貼る作業を行いますが、この作業が全工程の中でも最も集中力を要します。銀箔を貼る部分は、より仕上がりを美しくするため、「砥の粉」(とのこ…鉄分を含む下地材)を塗り、瑪瑙(めのう)という石でこれをしっかりと磨きます。

【写真左】絵を描く部分を避けて、砥の粉を均一になるよう丁寧に塗ります。
【写真右】塗布した砥の粉が乾いたら、表面をなめらかにするため、瑪瑙で磨きます。

【写真左】箔は薄く繊細なので慎重に。室内は風が起きないよう、空調を停止しています。
【写真右】箔を乗せたら空気が入らないように貼り付け、上から再び瑪瑙で磨きます。
 
砥の粉の下地部分に銀箔をそっと乗せて、しわにならないように慎重に貼り付けて行きます。とても薄い素材なので、置くときの風圧であらぬ方向に銀箔がめくれてしまうなど、なかなか思い通りに行かず、学生達は苦労しながら作業を行っていました。出来てしまった箔の隙間や破れ目を補正しながら丁寧に貼り、磨きをかけたところで、支持体が完成です。この後、いよいよテンペラの技法を用いて、石膏面に絵を描いて行きます。

 
「油彩画応用」【2】はこちら
文化芸術専修の学びはこちら

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