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心理学類

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投稿者: shinrigaku
2017/11/24 13:40



みなさんは「花占い」を知っていますか。「好き、嫌い、好き、嫌い……」と交互に口ずさみながら、花びらを一枚ずつちぎっていき、最後の一枚が「好き」なら、意中の相手から好かれている、逆に「嫌い」なら嫌われているという占いです。
愛というのは、一方的に自分だけでは決められません。そしてまた、愛すればこそ、相手の想いを尊重するものです。相手が自分を好いてくれるなら幸せです。しかし相手が自分を嫌うならば、それはせつないけれども、受け入れるしかありません。「花占い」はずいぶん消極的ですが、それでも愛の側にあると言えます。しかし、幼い子どもたち、心の弱い人たち、そして性格に歪みのある人たちは、この意味での「花占い」ができないことがあります。「好き、好き、好き……(あるいは嫌い、嫌い、嫌い……)」に取り憑かれ、気持ちを収めることができないことがあるのです。相手の思いが相手に属しており、相手に委ねられているという現実に伴う無力感を受け入れにくいのです。そこであふれ出た自己中心的な怒りから、自分の非を棚上げし、思い通りにならない相手を責めるということが起こります。幼い子どもなら養育者を、心の弱い人なら救済や恋愛を期待した相手を、性格の歪んだ人なら他人の弱みを責めがちです。例えば、駄々をこねる子ども、ストーカーをする元交際相手、弱い者いじめをする人を挙げることができるでしょう。こじらせ具合や自覚のレベルは違うものの、その根本にはこうした「花占いの欠落」を読み取ることができます。ただし、みなさんの中にも、わがままな気持ちや、束縛したい気持ち、困らせたい気持ちなどが行き来することがあるでしょう。多かれ少なかれ誰もが「花占い」のルール変更を行って、好き放題、嫌い放題にしたい気持ちがあるのです。

すぐれた養育者や指導者、良心的な友人や仲間は、相手を間違えた未熟な攻撃に対して、腹立ちを抑えつつ、相手の成長を促せるような展望を組み立てて応じます。展望には目に見えない未来や可能性への洞察が含まれています。悪意があるなら見抜いて拒みます。それは知恵であり、勇気であり、思いやりでしょう。愛するとはそういうことです。もっともその基本となる立場は、「花占い」に似て、相手が成長するのかしないのかどちらかを決めつけずにいるものです。いかに優れた養育者や指導者であっても、学ばない相手に学ばせることはできません。いかに工夫された環境や内容であっても学び、成長するのは本人に委ねられているのです。時には、始まりが愛情であったのに、抑えた腹立ちが憎しみに転じたり、思い通りにならない相手を責めるということが起こります。憎悪や悪意が芽生えるかもしれません。例えば一見不可解な事件を理解する場合には、愛情が恨みに転じる過程を知るだけでずいぶん了解可能になってくることがあります。
事件でなくとも、みなさんも親しい周囲の人との気持ちのすれちがいを感じたことはありませんか。例えば保護者の方の「愛情」を「おせっかい、ありがた迷惑」と感じたり、友人への「気づかい」が相手にとって「邪魔」になっているのではと不安になったりというようなことです。人間の心理や感情の機微を理解しようとし、明るく適切な範囲に保とうとするところには、愛と学びが関係してきていると言ってよいでしょう。

心理学を学ぶことも、愛と学びに似ています。第一に「花占い」のように公平な立場を採ることが大切です。自分の思いを相手に押し付けることはできません。とはいえ、私たちは願望や期待、恐れや不安から、不公平な立場を採りがちです。心理学を学ぶことで、公平で適切な理解を妨げているいくつかの原因を知ることができます。
心理学を学ぶにあたって二番目に大切なことは、相手を知るためのアプローチ方法を複数手に入れることです。相手に直接聞くのは良い方法ですが、嘘つきに対して「あなたは嘘つきですか」と尋ねるのは得策ではありません。周りの人の意見を聞くことも良い方法ですが、同じ人に対して「いい人」、「嫌な奴」と、互いに矛盾する評価があることもあるでしょう。性別や年齢など一般論を参考にするという方法も有益ですが、人はそれぞれ個性的な存在です。さらには相手の表情やしぐさを読み取ったり、医学・生物学的な情報を参考にすることも有益でしょう。このように、心理学を学ぶということは、一種類の正解を鵜呑みにするということとは異なり、様々な種類のアプローチ方法を手に入れ、思い込みや決めつけを避けながら、人のあり方、人との関わり方を探っていくことなのだと考えています。

最後に宣伝します。和洋女子大学 人文学群 心理学類では、具体的に「できる」「わかる」ということを大切にし、理解しやすい入門から実践的に役に立つ応用へと、丁寧に順番を追った教育を展開しています。また女子大学ならではの女性の生涯発達や興味関心に配慮した科目を重視して開講しています。「あなたの学びたい気持ちに応えたい」と教員一同、願っています。

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